はじめの一歩
2026 年度カレンダー、 「One Step Forward~飼い主のいない猫のために、地域のために」は、ねこ藩が制作販売する最後のカレンダーになります。
過去に製作した 10 冊のカレンダーは、 写真とともに卒業猫達の紹介をする形のものでした。 今回のカレンダーも、 卒業猫、飼い猫、 地域猫の写真を掲載していることに変わりはありませんが、 テーマはその猫に関わった仲間達で、各月のデザインは、仲間達の部屋に見立てたものになっています。
野良猫として生まれ外で生きていた猫達が、 保護されて誰かの飼い猫になったり、 地域猫として手厚くお世話をされるようになるその背景には、 必ず人間が関わっています。 紹介する仲間達は、家庭あり、仕事あり、介護ありの、ごく普通の生活を営む市川市民であって、自分が猫ボランティアと呼ばれることになろうとは考えてもいなかったと思います。
ある猫と出会い、どうしよう、このまま放っておけない、何とかしたい、私がやるしかない、と自分の意志で動いたことが、はじめの一歩となり、一歩、二歩、三歩と、自分のペースで歩み始めることになったのです。
私(ねこ藩 H)は、 その歩みの過程で彼女たちと出会い、 考えを共有し、 一緒に動いてきました。 それぞれのはじめの一歩があったからこそ、 共感できる部分が大きかったからこそ、こうして知り合い、仲間となったのです。
仲間達のように、猫のボランティアとしての一歩を踏み出す方々がもっともっと増えていけば、世の野良猫問題はどんどん良い方向に変わっていくはずです。
どんなことでもそうですが、 勇気を持って一歩踏み出すと、 これまで知らなかった違う世が自然と見えてくるもの。
その経験が人生の中で重要な意味を持ち、 考え方や自身のあり方に影響を及ぼしていきます。 それは決して無駄なことではありません。
疲れを感じたら立ち止まればいい、 違う方向に行きそうになったら戻ればいい。
この世は、 はじめの一歩を踏み出さなくてはわからないことだらけなのですから。
ねこ藩