8月から開始した「子猫ストリート」での活動につきましては、
江川さんがご自身のブログで経緯と状況を随時報告していますので、
ぜひご覧になってみてください。
pekokuru2016のブログ
前回までのお話はこちら ↓ ↓ ↓
8月4日のブログ
子猫ストリート:①子猫が叩き殺されている場所
8月18日のブログ
子猫ストリート:②TNRと子猫の保護開始
11月17日のブログ
子猫ストリート:③保護猫たち(1)
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野良猫だらけの通りでTNRと保護に奮闘している江川さんに、
現場近くで工場を営む社長さんが声をかけました。
「あの茶トラの子猫が捕まえられれば飼いたい」
子猫ストリートにはまだ子猫がいます。
社長さんが目をつけた茶トラの子猫は、
恐らくきょうだいである白黒の子猫と一緒にいました。
茶トラの子猫は容易には捕まらず、
江川さんが先に保護したのは白黒の翔(しょう)です。
ののこよりも小さい体をしています。
白黒ハチワレの翔
翌日は、千幸ちゃんが江川さん宅を卒業していきました。
術後の傷の治りも遅く心配でしたが、荒ぶることも問題行動も一切なく、
まるで室内に入って過ごす日を待っていたかのように、
優等生な振舞いで静かに他の猫達と過ごしていた千幸ちゃん。
本当の子供のように寄り添っていた花りんとハルタの旅立ちを
未届けてから1週間後のことでした。
千幸ちゃん、達者でね。
その3日後の雨の晩、ねこ藩が江川さんから希生とののこを預かり、
KTさん宅にお届けしてきました。
きれいに片付けられたひと部屋に、ケージやベッド。
玄関に取り付けて下さった手造りの簡易ストッパー。
床を滑ってずれないように、底に歯滑り止めをつけて下さっています。
動き回りたくて
じっとしていないののこ。
ちょっと怖い希生
ののこは探検に余念がなく
希生はハウスにこもる・・・、
2度しかお会いしたことがなくても、
1度しかお宅を拝見したことがなくても、
きちんとした方々というのはすぐにわかるものです。
安心して子猫2匹をお任せできるKTさんと婚約者さまです。
ののこと希生は、ずっとずっとKTさん達の子供として
幸せな猫生の1歩を踏み出しました。
翌週、江川さんが現場で保護したのはサビの子猫、恵菜です。
長い手足でとてもスタイルが良い女の子。
見ていると目が回る程、元気に遊びまわります。
外でご飯をもらう恵菜。
肩乗りネコ。
実は、江川さん宅の保護部屋には、 子猫ストリート出身以外の保護猫も1匹います。
翔を保護する数日前、ご自身の店舗裏で 江川さんは1匹の若い♂猫を保護しました。
最近、店舗の裏に突然やって来て以来、
まるで「すみません、僕も保護してください」と
言わんばかりのゴロゴロスリスリな甘えようです。
江川さんは、この猫・リョータを保護することにしました。
ただ、江川さんは既にオーバーロード気味な為、
運搬のお手伝い・Aさんのお知り合いの方が、
リョータを預かって下さることになりました。
10月下旬、なかなか捕まえることが出来ないでいた
未避妊の♀の成猫・珠莉(しゅり)が捕獲器に入りました。
珠莉は恐らく花りんのママだろうということです。
TNRの予定でしたが、江川さんはご自宅の保護部屋で
術後療養させた後も、引き続き、世話をしています。
警戒心の強かった珠莉。
出来ればリリースしたくない、
江川さん。
家猫修行の成果が出ますように。
さて、現場近くの工場社長さんが目をつけていた茶トラ、
警戒心が強く、なかなか捕獲することが出来ませんでしたが、
きょうだいの翔を保護してから4週間後にやっと保護しました。
シャシャー威嚇、ウーウー超音波、カッカッ空気砲。
ケージ内でグローブをはめた江川さんの手とバトル勃発。
お母さんの言いつけを守り、小さな体で一生懸命戦っていました。
「こんな状態では、あの社長さん、この子を扱えないでしょう。
もう少し慣らしてから、社長さんに連絡しようと思う。」
江川さんはそう言っていましたが、
茶トラの暴れん坊は意外とあっけなく陥落しました。
男の子だと思っていたその茶トラは女の子。
茶姫(ちゃき)と名付けました。
数日後、知らせを聞いた社長さんは、江川さん宅保護部屋に
やっと保護できた威勢のいい茶姫に会いにやって来ました。
「出入り自由にして飼う」
頑張って頑張ってやっとのことで外から保護したのに、 冗談じゃない!!
そんな飼い方をする人に茶姫を託す事は出来ません。
江川さんは、社長さんに茶姫を渡しませんでした。
作業場奥の引き戸を開けると、そこは社長さん一家の住居。
よくありますよね、そういう作りの作業場兼自宅。
結局、それでは、猫を完全室内外にすることは難しいので、
これまでに飼った猫達も出入り自由になっていたそうです。
茶姫は保護猫として里親募集をすることになりました。
また一緒になったね!
きょうだいの翔と茶姫。
子猫団子。
恵菜、茶姫、翔。
2週間後、また保護猫達が卒業していきました。
お転婆なサビ子猫・恵菜と、自ら保護志願してきたリョータ。
出身地も違う、血縁でもない、年齢も違う2匹ですが、
猫エイズの子を飼い、看取った経験のある優しいご夫婦が、
一緒に迎えて下さいました。
自分から江川さんに近づいて
保護してもらったリョータ。
その行動によって
リョータの運命は大きく変わりました。
恵菜。
サビ猫は独特な色合いで
魅力的な猫です。
「その子はもう助からないと思うよ。」
8月、衰弱して路上に蹲っていたサビの赤ちゃん猫・小枝を、
子猫ストリートの住人達は手を差し伸べることもせず、 見捨てようとしていました。
江川さんがすぐに保護し、世話をしましたが、 小枝は衰弱し亡くなってしまいました。
あのまま育っていれば、恵菜のように元気で可愛い子猫に 成長していたでしょう。
恵菜には、小枝の分まで幸せになってもらわなくてはね。
保護、通院、お見合い、お届け・・・
バタバタが止まない江川さん宅保護部屋にはお客様もいました。
里親さまの引っ越しの為、約3週間里帰りしていた
私が大好きだった、美優ちゃん(現ぽんずちゃん)です。
少しぽっちゃりしたかな。
江川さんはご自宅で猫を3匹飼っていらっしゃいますが、
この他にも、2016年末に保護部屋から2度目の脱走して以来、
自宅裏手の外で暮らしているクルの世話をしています。
もう気が済んだんじゃない?
いつかまた室内に入ろうよ、クル。
まだTNRは続きそうですが、保護の方はどうだろう。
あの酷い現場で生きていくしかないとなると、どうしたって
子猫は保護してあげたくなりますが、個人の力では限界もあります。
今後、住人の方達がルールを作って見守っていって下さるのならば、
人慣れしないまま大きくなりつつある子猫達は
住人の方々に管理してもらうという手もあります。
しかし、これまでに何匹も子猫を叩き殺してきた高齢男性は今でも
あの場所に住んでいます。
警察と保護団体の来訪以来、彼は静かにしているらしく、
江川さんにも会釈をするそうですが、
酒癖というのはそう簡単に治るものではありません。
いつまた酔っぱらった勢いで子猫達に手を出すか、
それを考えると、心配は尽きません。
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現在の江川さん宅の保護猫です。
江川さんもご自身で里親募集をされていますが、
このブログをご覧になり少しでも気になる方がいらしたら、 ぜひお知らせ下さい。
↓ ↓ ↓
茶夢(ちゃむ) ♂ 白茶
生後5ヵ月
体重2400g
2017年6月中旬頃の生まれ
2017年9月25日保護
★怖がりで臆病でハウスの中にいます。攻撃性はないので、
ゆっくりと茶夢に寄り添って下さる、猫飼い経験のある方に託したいです。
翔(しょう)♂ 白黒ハチワレ
生後3ヵ月
体重1200g
2017年8月中旬頃の生まれ
2017年10月2日保護
★ゆっくりと撫で撫で、ゆっくりと抱き上げれば大人しくしています。
よく遊びよく食べます。多頭飼育に向いた子だと思います。
きょうだいの茶姫と一緒に迎えていただける方を優先。
茶姫(ちゃき)♀ 茶トラ
生後3ヵ月
2017年10月30日保護
★保護後は荒れていましたが、今では落ち着き抱っこも大丈夫です。
少々気が強い女の子ですが、多頭飼育に向いた子だと思います。
きょうだいの翔と一緒に迎えていただける方を優先。
珠莉(しゅり)♀ ムギワラ
1才
体重2800g
2017年10月26日保護
★まだ十分に人慣れしていませんので家猫修行中です。
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これまでに、お問い合わせが全くなかったわけではありません。
風邪の症状が出てキャンセルになったり、保留になったり・・・。
茶夢は1度お見合いも経験しています。
「いろいろ聞かれて(自分が)品定めされている」
「はやくこんな牢獄みたいな多頭飼いの場所(保護部屋)から救い出したい」
「おとなしくていい子であることを理由にしてほったらかし。」
「保護して終わりじゃない。茶夢に愛情をかけてない。」
「猫を譲り受けてからも、いろいろうるさく言われそう」
言葉の選び方ってあると思う。
(もちろん自分も気をつけなくてはなりませんが)
初対面の、ご自身のお子様よりも歳の若い里親希望者に
こんなことをズケズケとはっきりと言われて、
江川さんはよく我慢したと思います。
あんな酷い場所に置いておくことなんて出来ない。
室内は安全で何の心配も要らないことを知ってもらいたい。
はやくご縁を繋いで、たくさん幸せになってもらいたい。
そう思って、無理をしてでもと、保護してきた子です。
人の気持ちになって考えることの出来ない方のもとに、
人を傷つけるようなことを平気で言う方のもとに、
人の立場を理解せずに責めるだけしか脳のない方のもとに、
翔を送り出したくはありません。
茶夢に同情して江川さんを責めるその里親候補と、
今後の信頼関係を築くのは難しい。
江川さん、お断りして正解だと思います。
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保護したものの、このままずっと
貰われなかったらどうしよう・・・。
猫を保護した経験のある方なら、
こういう不安を抱かれたことがあると思います。
私自身も、野良猫の保護に踏み切る時に、
一瞬躊躇ったり迷ったりするのはしょっちゅうです。
心理学でよく言われていますよね、
言葉にすると本当にその通りになる、
あるいは、物事がその方向に向かう。
私は、よく保護猫に語りかけています。
「あなたの本当の家族はどこかにいるよ。」
「私がもたついて辿り着けないでいるけど、
もうちょっと我慢して待って。」
「今、頑張って探しているからね。大丈夫。」
それは自分への叱咤激励の言葉なのかもしれません。
To be conotinued・・・