底なし沼～年末年始にかけてのＴＮＲ③

◆1月1日

年が明けて1月1日元旦。私は家庭の用事もあり重田邸に行くことはできませんでしたが、三木さんが現場で数時間粘り、とうとう白黒子猫を捕獲しました。正月休み中ですが、三木さんは懇意にしている動物病院に連絡して白黒子猫の預かりをお願いしました。

重田のおばあさんから頼まれた母猫のTNRと子猫２匹の保護は完了。おばあさんから頼まれたわけではない、でもそのままにしてはおけない未避妊の♀２匹のTNRも完了。これで一件落着…とはならないのが、底なし沼の恐ろしいところです。重田邸の実情はまた別途お話ししましょう。

さて、これで一旦ピリオドを打つはずでしたが、サプライズのTNRもありました。

◆1月2日

三木さんからお借りしていた踏み板式捕獲器、これを返さなくてはなりませんが、ついでがある時に取りに来て下さると三木さんがおっしゃるので、さっと中を掃除し、毛布でくるみ、拙宅庭の駐車場に置いてある収納コンテナの上に載せておきました。夜のことです。

◆1月3日

午後3時頃、三木さんがやって来ました。捕獲器をお返ししようと毛布ごと持ち上げようとしたら、
お、重い！

なんと捕獲器の中に耳カットのない、ちんまりとした三毛が入っているではないの！そう言えば前日、コンテナの上に何気なく捕獲器を置いた時、扉は開けたままにしておいたのだわ。それにしても餌も仕掛けていないのに入ってしまうなんて、きっと寒くて暖を求めていたんでしょうね。E病院に電話をして手術OKの承諾をいただき、すぐに連れて行きました。

ねこ藩H邸で捕獲の１匹目
ちんまり三毛♀(2.5kg)

生後6-7カ月？とE病院の先生が判断

丸々としているのでどこかで餌をもらっている子ではないだろうか…と三木さん。ああ、そこで思い当ることがひとつ。

隣の通りで三毛猫親子(母猫と子猫２匹)に自宅玄関で餌をやっていた春田さん(仮名)というおじさん。昨夏からそっと経過を見ていたのですが、年末に会ってお話しする機会があったのです。避妊手術をしてはどうかという提案に春田さんは賛成して下さったのですが、実は、春田さんの向かい側に住む方から「家の前で猫が糞をするから餌やりをやめてくれ」と苦情をもらってしまい、更に自治会からも「餌をやるな」と怒られ、泣く泣く餌やりをやめてしまったそうです。その後三毛猫親子達は春田さんの玄関には来なくなりましたが、「噂によると近所に住んでいるおばさんがどうやらあの子達に餌をやってるみたいだよ。」と春田のおじさんはおっしゃっていました。私が前に目撃した子猫のうち１匹に柄が似ている気がします。9月頃生後3カ月くらいだったわけですから、ちょうど計算も合いますね。ということは、もう１匹のきょうだい猫と母猫も、うちの庭辺りまで来ているの？

◆1月4日

午前中、E病院に避妊手術の済んだちんまり三毛を迎えに行き、近くのI病院に預けました。E病院には入院設備がないのです。I病院は「当病院で手術をした猫ならそのまま入院。他の病院で手術した猫の入院はお断り」ということでしたが、今回は特別に２日間の預かりを引き受けて下さいました。

戻って来た捕獲器をまた同じように毛布でくるみ、扉を開けたまま駐車場の収納コンテナの上に置いておきました。うん、試してみましょう。

◆1月5日

って、また入ってる！
三毛猫じゃないけど白黒の♂！

あ、最近この辺りで大声で鳴きながら喧嘩売っていた子だ。でもって、収納コンテナやエアコンの室外機や玄関の階段に激しくマーキングしてる子。これはいい機会です。去勢すれば少しは性格も丸くなり喧嘩もしなくなるだろうからね。午前中にE病院での去勢手術をお願いし、夜に迎えに行き、再び庭にリリースしました。この白黒くんもかなり肉付きがよさそうでした。どこでご飯をもらっているのかしら。