新しい年が明けて早5日、仕事始めの日を迎えた方々も多いと思いますが、
新年、とっくに明けましておめでとうございます。

 

新年最初のブログが新年のご挨拶ではなく、
「問い合わせ窓口云々…」のお知らせになってしまい、
どうもすっきりしない2017年の幕開け感。

 

 

昨年は、TNR作業、子猫保護、フリマ作業、グッズの制作・提供・販売、
不要品の寄贈、SNSでの拡散、ご縁結び、アドバイス等、
本当に多くの方々にいろいろな形でのご協力をいただきました。
心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。

 

 

避妊・去勢不妊手術をした猫達25匹(♀16匹、♂9匹)。
野良生活から愛される飼い猫となった猫達12匹(♀6匹、♂6匹)。
昨年、ねこ藩が関わった猫達の数です。

殺処分の現実と未だ外で過酷な生活を強いられている猫達を思えば、
米粒にもならないほどの小さな小さな救済活動でしょう。
それでもこの社会においては、意味のあることだと私は思っています。
なんだ、派手に宣伝している割にはそれだけ?と感じる方もいるでしょう。
手術頭数、保護頭数、譲渡頭数・・・関わった猫の数ではなく、
関心を持ち突き動かされる人々の数が増えることの方が重要だと、私は思います。

 

野良猫問題は、市役所、保健所、特定の愛護団体、NPO法人、
個人ボランティアのみが考えて解決すればいい問題ではありません。
人間が住む場所=全国の住宅地、に野良猫がいる以上、
全ての人間=住人、がこの社会問題に何らかの形で取り組む必要があります。
人任せにしておいていいことではない。

まず、飼い主のいない猫達に不妊手術を施し、野良猫が増えないようにする。
その過程で放置しておけない幼猫がいたら保護し、飼い主さん探しをする。
ねこ藩がこれまでに(ねこ藩設立以前には個人で)やってきたことですが、
実際に猫をいじくる(?)活動以上に大切なことが、 啓発と情報の発信になります。
野良猫の現状や行政の方向性や法について知ってもらい、人々に関心を持ってもらう。
関心を持ってもらうことによって、人々の意識に変化が生まれる。
ねこ藩が心から望んでいるのは、そこです、そこ。

 

 

特定のボランティアさん達ばかりが負担を引き受けている状況は、
「あの人に言えば何とかしてくれるから頼もう」という流れを固めるばかりです。
ボランティアというのは自発的に作業に携わることを厭わない一市民のことです。
自分に出来ないこと・やりたくないこと・面倒なことを押しつける相手ではない。

既に高い関心を持ち危機感を募らせながら、 悩んだり困ったり、
試行錯誤、暗中模索…な市民の方々も増えています。

麻生さん、松戸の江川さん、ミニアラバスタの八田さん、 ちことらの上村さん、
あまねちゃんの沼田さん・池倉さん、 あみちゃんを発見したMさん・保護したYさん…
恐る恐る、でも思い切って、ねこ藩という看板を揚げたことにより、
点が線となり、出会うことが出来た頼もしい方々です。

 

 

 

 
「敷地内に糞尿があり、臭いし花壇がダメになるので困っている」
「自宅駐車場の車やバイクにキズをつけられて困っている」
「庭の物置で毎年猫が出産して困っている」
「隣人が餌づけした猫が出産し、子猫達がうちに入ってきて困っている」

 

困ってる、困ってる、困ってる……。
あ~はいはい、そうですか大変だわそれは。
でもよく考えてみて下さい。あなたの庭の話でしょう?
所有者のいない猫が外にいる以上、起こって当然と言えば当然ですよね。

 

 

「うちの庭に入ってくるな!」
と口で怒っているおじさんを目撃したことがあります。


うちの庭(笑)。

 

「俺のテリトリーに勝手に滞在してんじゃねーよ、おっさん」と、
猫も同時に思っていることを、おじさんは知らないであろう。

人間が定めた法的な敷地境界線、モラル、規律を遵守している、
善良な市民的野良猫に、一度も会ったことがないです、私。

 

こんなおじさんおばさんがいたシリーズが始まる前に 本筋に戻りましょうか。

 

これまで耳にしたねこ藩への苦情も記しておきます。

 

●ねこ藩のHは自腹を切らず苦労せずに、他人の金で活動している。
●集めた金は本当に飼い主のいない猫達の為に使っているのか。
●うちの猫可愛いみたいなグッズなんか買わない。
●活動資金を増やす為にもっとグッズの売値を上げろ。
●逆に、活動資金を貯めたいならもっと売れる値段にしろ。
●カレンダー(と言う名のねこ藩への協力)なんか要らない。

 

考え方や意見は人それぞれです。違ってあたりまえ。
こちらにも言い分や反論は山ほどありますが、とりあえず黙ってきく。
実際、これだけの苦労を常に陰でしています、
実際、これだけのお金を自分の懐から出しています、
それを敢えて公表していないだけです、

と言ったって、文句・批判を言う人には通じないでしょう。
言ったところで、それがまた文句・批判の対象になるだけです。
そんなところにエネルギーを費やしたくない。
無駄。時間がもったいない。

 

 

新年の挨拶、どれだけ長く引っ張ってんだという気もしますが、
一度ド忘れしたら、次に記憶に戻ってくるのが数週間後、
みたいなことが日々増えてきていますから(笑)、
とりあえず起承転結全く無視して、思いついたことを書いてみました。

とにかく2017年度も、出来ることを出来る範囲でという軸に沿い、
野良猫、そして一人でも多くの人間に関心を持ってもらえるように
努力していこうと思っています。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。