外猫ハウスについては、これまでにも
こちらのねこ藩ホームページ・ブログで紹介したり、
Instagramに画像をアップしてきました。
ハウス材料についてのお問合せも時々いただきます。

 

 

2019年9月中旬に、InstagramのDMに届いた
市内在住のKIさんからのメッセージも
最初は外猫ハウスに関してのものでした。

 

 

2019年4月の終わりごろ、
KIさん宅に生後半年くらいの猫2匹が現れました。
KIさんが玄関先でご飯をあげるようになると、
最初は警戒していた猫達は、すぐに人慣れして
毎日、KIさん宅敷地でくつろぐようになりました。

 


玄関先に現れた若い猫たち。

 


藪の方からやって来るようです。

 


時にはKIさんに手土産も・・・。

 


KIさんの膝の上で寛いでいます。

 

 

KIさんは、この猫達を地域猫として見守ることにし、
ご自身で2匹の不妊手術を行いました。

 


捕獲に捕獲器は必要なし。


術後の療養のためのケージも用意。

 


耳には手術済の印が…。


茶色が多めのチャーちゃん♂。


白が多めの半長毛シロちゃん♀

 

 

KIさんとの十分なスキンシップにより、
2匹は人慣れし、飼い猫のようなふるまいになりました。
KIさんは2匹の為に可愛らしいベッドを玄関先に置いていましたが、
台風の時期になり、外猫ハウスを置くことを考えて、
こちらに問い合わせをして下さったのです。

 


玄関先にお揃いのベッド。

 

 

2匹が初めてKIさん宅に現れてからの4ヵ月間の経緯を伺い、
そのように慣れているのであれば、そして、
KIさん宅がその2匹を室内に保護してあげられるのであれば、
里親探しをするという手もあると思いましたが、
この2匹、チャーちゃんとシロちゃんに関しては、
ご近所の方々も好意的に見守って下さっているということですので
地域猫として皆さんに可愛がられながら生きていくのも、
悪くないでしょう。
食事も約束され、居場所も出来たことですから。

 

ちょうどその頃、ねこ藩では、11月の市民まつりで販売する為の
ペット用座布団を作り始めていました。
そのことを知ったKIさんは、ご自宅にあったカラフルな布で、
座布団カバーを20枚近く縫い上げ、持ってきて下さいました。

 

 

 

その時、2匹が室内に入り、現在家猫修行中であることを
KIさんから聞きました。

こちらで里親探しのお手伝いをすることになり、
猫達のプロフィールを作成する為にKIさん宅に伺うと、
まるでずっと前からKIさん宅で生活しているかのように、
チャーちゃんとシロちゃんは室内生活に馴染んでいました。

 


飼い猫のミーシャちゃんと。

 

 

チャーちゃんの方が、外への未練が断ち切れないでいるらしく、
KIさんは、窓に取り付ける脱走防止柵の材料を購入していました。

 


外が恋しいチャーちゃん。


飼い猫の脱走防止用に取り付けたゲートの向こう側に
行きたくて仕方がない。

 

 

9月末に、チャーちゃんは一度脱走をしましたが、
すぐに家に戻りました。

 


戻ってきたチャーちゃん。

 

 

しかし、それから1週間後。
出勤するKIさんの後をついて、
チャーちゃんは玄関からまた外に出てしまいました。

外に出たがっていたチャーちゃん。
KIさんは、チャーちゃんが戻ってきたら、
外の生活が好きなチャーちゃんを、
再び室内に保護することは諦め、
当初の予定通り、庭で地域猫として、
お世話をしていくことを決めました。

チャーちゃんが戻ってくることはありませんでした。
チャーちゃんは行方不明になったのです。

 

11月になって、チャーちゃんの目撃情報がありました。

KIさん宅路地は自然の残る公園に隣接しており、
家の前には藪があります。
KIさん宅に居着き始めた頃、
2匹はよくその藪の中から、
KIさん宅の路地にやって来ました。
藪の向こう側にある、
大きな公園でチャーちゃんらしき猫を
見た方がいたのです。

 

その公園には地域猫がいて、
給餌をする方がいるそうです。
チャーちゃんはそのグループに混ざり、
公園の地域猫として生きているのでしょう。

 

KIさん宅に現れてから早い時期に人慣れしたことを考えると、
2匹は全く人との接触がないまま生きてきた猫とは考えにくい。
恐らく、KIさん宅に現れる以前から、
人にご飯をもらっていたのではないでしょうか。

もしかしたら、もともと2匹は公園の地域猫だったのかもしれない。
月齢が若かった為、不妊手術がまだ済んでおらず、
そうしているうちに、公園からKIさん宅の方に
やって来て居着いたのかもしれません。

 

 

KIさんご一家は可愛がって下さるし、
KIさん宅の庭だって十分に居心地はいいはずです。

それなのに、チャーちゃんは戻って来ない。

KIさんや私達が知らないだけで、もともと、
どなたかが世話をしていた猫ではないだろうか。
チャーちゃんが公園を生活の場にしているのであれば、
戻って来ないのはチャーちゃんの意志。

 

いつか、またチャーちゃんが姿を見せてくれれば、
KIさんはチャーちゃんを大歓迎して下さるでしょう。

 

外ではのびのびとした暮らしが出来ます。
広い行動範囲に拘束はなく、刺激も多い。
草の上で昼寝をすることも出来るし、
木に登って下を見下ろすことも出来る。

地域猫であるならば、
決まった時間に決まった場所で
ご飯がもらえますから、
餓えることもありません。

 

 

しかし、外には危険も多いですし、
夏の暑さ、冬の寒さは、厳しいものです。
人慣れしている猫であれば、
虐待犯に目をつけられることもあります。

 

どうか、外の生活を選んだチャーちゃんが、
元気で無事に過ごしてくれますように。
そして近い将来、願わくば、
再びKIさん宅にやって来てくれますように。

 

 

To be continued・・・・