こむぎちゃん①：再会

TNR後、我が家の庭で世話をしていたくりことこまつ。
こまつは表の駐車場に設置したハウスに住み、毎日駐車場か玄関前でご飯を食べていました。
くりこは裏庭のハウスに住み、毎日勝手口から入ってきてキッチンで食事をしていました。

くりこは夜ごはんの後トイレを済ませると、散歩に出て行きます。
勝手口を閉めようとした時、珍しくこまつが勝手口にやって来たので
こまつにご飯を出してやりました。

えっ、ちょっ、こまつじゃない！
だ、誰この子！？

よく見れば、小さい体格の子で、顔立ちも少し幼い…
初めて見る子でした。
とっても臆病で、ビクビク、ドキドキしながら
食べ損ねてはなるものか！と言わんばかりに、
逃げ腰になりながら一生懸命こまつのご飯を食べていました。

いろいろとまずい・その①。
家の中で猫を飼うことが出来なかった(当時)我が家では
この狭い庭でTNR後の2匹、くりことこまつの世話をするのが精一杯。
暗闇の中、こまつと間違ってしまったとはいえ、
我が家の勝手口で見知らぬこの子にご飯をあげてしまった。
つまり、ここに来ればご飯が食べられるかもと、
この子が学習してしまった可能性がある。
これ以上、自分の家に猫を集めたくない。
ご近所に迷惑がかかるようでは困る。

いろいろとまずい・その②。
この小柄な子の色柄はムギワラ？サビキジ？
絶対に♀でしょう。しかも若くてピチピチしている。
避妊手術をしてあげなければいけません。

2015年4月6日夜のことです。
それ以降、この子が我が家の庭に現れることはありませんでした。
所在もわからないのに、避妊手術なんて出来ません。
私が仮にむぎ子と呼んだその子は、姿を消してしまったのですから。

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それから数ヶ月後、ギラギラと太陽が照りつける季節の真昼間、
我が家から7－80メートル程離れたとあるお宅の庭に
薄いムギワラ系の小さな子が座っていました。　むぎ子かな？
伸びて背丈の高くなった草に見え隠れしていて、
はっきりと確認できませんでしたので、
少し近づいてみると、パッと逆方向に走って逃げて行きました。
そして、またむぎ子は行方知れずになりました。

出て来ないんだから、見つからないんだからしょうがない。
でも、心の中では「何とかしなくちゃまずいな…」と思っていました。

それから半年の間に、隣の通りから流れて来た三毛2匹(♀)、
底なし沼のおばあさん宅の辺りをうろついている三毛猫3匹(♀)、
合計5匹の避妊手術が済みました。

以前この辺にいたキジトラご親族のお嬢さん方々、
キジ子(後に死亡)、くりこ、こまつ、そうこは、全て避妊手術済みの♀ですから、
取り逃がしている♀がいるとすれば、それはむぎ子だけになります。

一度、我が家の隣にお住まいのおばさまが、
むこう(おばさま宅から見える、我が家とは反対側の)のお宅の2階ベランダに
こまつと似た感じの色合いの猫が座っていたよ、と教えて下さいました。
果たしてそれがむぎ子なのかどうかは不明のまま。

この辺にいるはずなのですが、なかなか出合えないまま。
気がつけば、初めて我が家の勝手口で遭遇した時から、
既に1年半近く経過していました。

その間、むぎ子は出産したんでしょうか。
いや、この辺りに新しく生まれた子猫を私は全く見ていません。
子猫がいたという情報もありません。
もしかして、むぎ子は誰かが飼っていた猫で
もとの飼い主さんが避妊手術をしてあげたとか…？
うーん、あんなに警戒心が強いんだから、飼い猫ではないだろう。
嫌なことでもあって、どこかに移動してしまったのかな。
近所では猫の交通事故も多いし、むぎ子は死んじゃったのかな。

謎の女むぎ子。

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8月末に遂にTNRを済ませた偽…じゃなかったカプ君。
リリース以来、カプ君が姿を見せれば、我が家でもご飯をあげています。
現在は、仕事の為、中国に住んでいる知人の女性が、
帰国したらカプ君を飼ってあげたいと言っています。
帰国はまだ先になりますが、それまでの間、
カプ君を見守っていてあげようと思っています。

で、そのカプ君が先日、我が家の庭にやって来たわけですが…