◆12月24日
重田のおばあさんと別れてから、すぐにベテランボランティア・三木さんに連絡し、夕方現地で待ち合わせて共同で捕獲作業をすることになりました。おばあさんから依頼されたのは濃い三毛の母猫TNR、キジトラ子猫と白黒子猫の保護です。
現場に到着し玄関前で一つ目の捕獲器に餌を入れていると、パステル三毛がやって来ました。ターゲットの濃い三毛ではありませんが、メス猫には違いないですから避妊手術は必要。三木さんと話し合い、この子も捕獲することにしました。設置して数分で捕獲器IN・・・1匹目。
おばあさん:「この子は私がお願いした子じゃないから、私、お金は払わないよ」。
ああ、そうですか、はいはい。
裏庭に2台目の捕獲器をセットし、程なくしてキジトラ子猫がIN。重田さん宅の玄関内で子猫を捕獲器からキャリーに移し替え、作業が終わるまで待機です。空いた捕獲器を再度裏庭にセット。やがて母猫の濃い三毛が捕獲器INしました・・・2匹目。
すぐに捕まったキジトラ子猫ちゃん
あともう1匹、白黒の子猫を捕獲しなくてはなりませんが、自分のきょうだいや、親達が次々とガシャンという音とともに無機質な金属の入れ物に入ってしまったところを目撃したせいか、怖気づいて逃げ回っています。
そうしていると、げ~っ!庭にまたべつの濃い三毛猫がいるのを発見。この子も手術しなくてはなりませんから3代目の捕獲器をセットしましたが、何処かに行ってしまいました。作業はここでストップ。
三木さんと私とで成猫1匹づつそれぞれ別の病院に連れて行き手術入院。キジトラ子猫については、重田さんがM先生に引き渡すことになっていましたが、M先生を全く信頼していない三木さんは激しくこれを拒否。自分がいつもお願いしている獣医さんのところに連れて行き預かってもらいながら自分が里親探しをすると言って子猫を連れて帰りました。M先生のいい評判は私もきいたことがありませんが、預かって里親探しまでしてくれるというのだからお願いしてもいいんじゃないの?と思いましたが、三木さんが「冗談じゃないよっ!」と憤慨したので黙って従いました。
<この日の捕獲>
①パステル三毛♀1匹・・・TNR1匹目(3.5kg)
②濃い三毛(母猫)♀1匹・・・TNR2匹目(3.7kg)
キジトラ子猫1匹・・・保護
◆12月25日
昼過ぎから重田邸庭に捕獲器をセットして、夜の11時まで2時間おきに様子を見に行きましたが、濃い三毛は捕獲出来ませんでした。
◆12月26日
昼過ぎに濃い三毛が捕獲器IN→近所のI病院に手術入院・・・3匹目。おばあさん=「あ、これは母猫だね」。ブブー、違います。母猫は一昨日捕まえましたよ、これはべつの三毛。
おばあさん:「たくさんいるからどれがどれだかわかんないよ。」
だから置き餌はやめてとあちこちから言われているでしょう?
夕方、以前から庭をうろうろしていた白キジ♂が捕獲器に入りました。・・・4匹目。本来はメス優先なのですが、 この子はよく庭にいる他の子達とケンカしてマーキングもひどいので去勢手術をすることになり、私が江戸川区のE病院に連れて行きました。
おばあさん:「オスなんか私お金出さないから」。
24日に捕獲&避妊手術だった母猫の②濃い三毛が退院してきました。おばあさん:「これ、昼に捕まえた子じゃないの?」。違いますよ、もうおばあさん、ちょっと黙ってて。術後まだ2日で療養期間が短めですが、獣医のGOサインが出たこと、庭に体を休められるハウスがあること(すごい汚いけど)、そしてひとりになってしまった白黒子猫が鳴いていること…を考慮して母猫を庭にリリースしました。
<この日の捕獲>
③濃い三毛♀1匹・・・TNR3匹目(2.95kg)
④白キジ♂1匹・・・TNR4匹目(5.6kg)
◆12月27日
前日に捕獲&入院させた④白キジ♂が退院→庭にリリース。
耳カット入り。ケンカはもうだめだよ?
24日、最初に捕獲した①パステル三毛も夕方庭にリリース。
白黒子猫捕獲の為にセットしていた捕獲器に関係のない♂のキジトラがInしていて、ビビっておしっこをもらしていましたので、これは捕獲器から出して逃がしました。
キジトラくん。
この日も白黒子猫は捕獲出来ませんでした。夜中に懐中電灯を持って様子を見に行くと、裏庭に置かれた汚いクッションの上にひとりで丸まって寝ている子猫が見えましたが、私が少し近づくと逃げてしまいました。
アパート前の通路。奥に見える赤いクッションが子猫のベッド。
手前に見えるのは置き餌の数々とトイレ。
◆12月28日
この日も白黒子猫は捕獲器に入りませんでした。夜中は前日と同じ場所でひとり寒そうにしてうずくまっていました。
◆12月29日
26日に捕獲&手術だった③濃い三毛を庭にリリース。
おかえりなさい。
初期医療行為の終わったキジトラ子猫を、三木さんがK病院からA病院に移動させました。重田さんの了承を得て、庭にいる白黒子猫を捕まえやすくする為に、空き部屋となっているアパートの1室に子猫を誘いこんで部屋に閉じ込めておくようにと、裏の海老沢のおっさんに頼みました。子猫の目は風邪で潰れかけていて状態はあまりよくなさそうです。
◆12月30&31日
三木さんがちょこっとだけ白黒子猫の様子を見に行きましたが、子猫を誘い込んだ筈の部屋の窓が開いていて、子猫は外に出ていたそうです。はい? せっかく閉じ込めたのに窓開けっぱなし? それでは閉じ込めたことにはならないんですのよ、おっさん。前々から思っているのですが、海老沢さんにはこちらの意図や考えがなかなかうまく伝わりません。イライラして日本語わかります?とききたくなりましたが、もしかして何か障害を持っているとしたら…とハッとし、言葉を飲み込みました。
白黒子猫の捕獲は年明けに再開となりました。
to be continued・・・