”ご飯をあげている2匹の猫の不妊手術をしたいので
捕獲器を貸していただけないでしょうか。
また、受け入れ先の病院も教えていただければ助かります”。
市内柏井にお住まいの方からのお問い合わせです。
ミニアラバスタのちび達・ペルとビビのお届けが済んだ週末、
捕獲器持参でお話を伺いに行ってきました。
依頼者は2名のおばさま達です。
ご自宅で成猫2匹にご飯をあげているのが池倉さん。
1匹の子猫が時々現れる度に庭でご飯をあげているのが沼田さん。
お二人は目と鼻の先の距離にお住まいです。
界隈には計8匹の黒猫がいることになっていますが、
5匹の子猫のうち、庭に来る1匹を除いた他の4匹は全く姿を見せなくなり
(命を落とした?移動した?)、
もう1匹いるオスの黒猫は来たり来なかったり。
ということで、大人の黒猫2匹のTNRと子猫1匹の保護を目指します。
沼田さん宅の庭。
ここに子猫が1匹やって来ます。
池倉さんが1階に作った猫用の寝床。
この左手の部屋の窓は開いていて、
猫はそこから室内に入りご飯を食べています。
沼田さん宅から20メートルくらいの場所にある
古い民家に高齢の男性がお一人で住んでいます。
玄関脇の壁がはがれて穴が開いています。
これまでの目撃情報から、野良猫達はこの穴から中に入り、
1階の室内をねぐらにしている可能性大です。
住人のおじいさんは常に2階にいるらしいのですが、
猫が自由に入ってきていることに気付いているのかいないのか。
猫にご飯をやる等、猫の面倒をみる方ではないようです。
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◆7月24日(日)◆
捕獲器3台をお届けし、使い方を説明しました。
沼田さんは昔、近所の野良猫達を捕まえて不妊手術をした経験がおありです。
その際に使用した古い型の捕獲器をお持ちでしたが、
今回はねこ藩備品のトマホーク(アメリカ製)捕獲器に頼ります。
TNR目的の猫2匹に自宅内でご飯をあげている池倉さんが捕獲器をセットし捕獲します。
「うまくできるかしら・・・」と池倉さんは心配顔。
「この状況では池倉さんご自身が、池倉さんのご自宅でやるのが最善かと思います。
まず、捕獲器の扉が閉まらないように固定しましょう。
そして、捕獲器の中でご飯を食べることに慣れてもらうんです。
中で食べるようになったら、数日~1週間くらい様子を見ましょうか。
もう大丈夫だと思ったら、捕獲器の扉が閉まるようにセットして実行です!」
そう伝えて現場を後にしましたが、不安そうな池倉さん、大丈夫かしら…。
◆ 7月25日 (月)◆
捕獲までにはまだ日がかかるだろうからと、いったん柏井の猫の件は忘れ、
朝早くから細々とした用事を済ませた後、
私がやっとスマホを手にとったのは午前9時40分頃でした。
メール①「朝、2匹捕獲器に入りました」…午前6時7分
メール②「病院に連絡しました。今から猫を届けてきます。」…午前9時1分
はい?
早い展開についていってない私。
朝いちで病院に連絡し、片道約17㌔の道のりをご自身で運転して猫を運び、
不妊手術のついでに三種ワクチンまでお願いする手際のよさ。
おばさま方は、やるべきことをさっさと済ませておりました(笑)。
捕獲器に入ったクロ美(左)とクロ太郎(右)。
出おくれた感のあるねこ藩ですが、夜は2匹を病院に迎えに行き、
柏井まで届けに行きました。
クロ美 ♀ 2.9kg
クロ太郎 ♂ 4.3kg
どちらも1才ちょっとの若い猫。
この日の医療行為 / 江戸川区E犬猫病院
不妊手術 5500円×2
ノミダニ除去 1000×2
三種混合ワクチン 2500×2
合計18000円
オスの黒猫・クロ太郎は池倉さん宅室内に設置した1段ケージにIN。
メスの黒猫・クロ美は沼田さん宅室内に設置した2段ケージにIN。
クロ美 in 療養ケージ クロ太郎 in 療養ケージ
お二人ともケージを持っていらしゃるとは、なんて好都合(笑)。
翌日午前、池倉さんはクロ太郎を無事リリースしました。
◆7月26日(火)◆
意外にも1日で片付いてしまった大人猫の捕獲。
あとはまぁ、ゆるゆると…なんて思っていたのは私だけ。
この日外出して帰宅すると沼田さんからメール。
「子猫捕まえました」午後6時40分
すご過ぎる。
沼田さんが子猫を車に乗せ、途中で私を拾って下さったので、
一緒に江戸川区の病院に向かいました。
捕獲器に入ったあまねちゃん、 診察の為に洗濯ネットに入れられ、
爪を出してカリカリ。 沼田さんに抱っこされています。
里に降りて来て捕まった小熊…
ではない。
ウィルス検査の為に採血。
この日の医療行為 / 江戸川区E犬猫病院
フロントライン、検便、プロフェンダー、
初回三種混合ワクチン、血液検査、
爪切り、耳そうじ…必要な医療処置は全て完了。
合計9500円
沼田さん宅にねこ藩の2段ケージを運び入れ、
母猫が療養している部屋とはべつの部屋に、子猫保護ケージを設置しました。
近くでお母さんの声がするよ~出して~
子猫が捕獲器に入った直後、雨が降り始めたので、 名前は「雨音(あまね)ちゃん」。
ちっちゃいお口で懸命にシャーシャーしますが、 全然怖くないよーだ。
片手でひょいっと持ちあげ、 抱っこして撫で撫でしてしまえばこっちのもの(笑)。
大変おとなしくてお行儀のよいあまねちゃんです。
◆7月27日(水)◆
ねこ藩の偉大な協力者で未来ちゃんの保護主・菅野さんと一緒に、
子猫用フードを沼田さん宅にお届けしてきました。
あまねちゃん、ご挨拶がわりのシャーをしていますが、口だけです。
3人に代わる代わる抱っこされて、戸惑い中。
◆7月28日(木)◆
沼田さんが母猫クロ美をリリース。
外に出たクロ美はしばらくすると池倉さん宅に現れ、
いつものようにご飯を食べたそうです。
◆7月29日(金)◆
里親募集に使う写真の撮影に、沼田さん宅にお邪魔しました。
あまねちゃん、まだシャーシャーしていますが、 もう無視。どうってことない。
その夜、これまでに撮影した画像を整理、選択、修正&調整して、
里親募集サイトに掲載しました。
さて、あまねちゃんには、どんなご縁が待っているのかな。