ねこ藩の目的のひとつに「四肢不自由な保護子猫・未来ちゃんの検査費用捻出」があります。

【未来ちゃんって誰?】

Sさんという地元の方が6月下旬に保護した2015年4月3日生まれの女の子です。生まれつき四肢が不自由な為に自力で立って歩くことが出来ません。四肢はバラバラに動かすことが出来ますが、脳からの指令がうまく四肢に伝わらない為に、四つん這いになる、四足を使って歩く、という動作がとれないのです。とてもきれいな母猫ゆずりのグレーの毛並み、性格は活発で気の強いきかんぼうさんです。

 

【未来ちゃんはどこから来たの?】

数年前、地元の銭湯に住み込みで働いていた従業員男性が野良猫の餌付けをしてしまい、銭湯敷地には猫達が住み着くようになりました。2年前に銭湯は廃業となりその従業員は去って行きましたが、猫達は裏庭に残されました。以来、銭湯裏地の住宅に住んでいた土地所有者のTさんが、猫達への餌やりを引き継ぎ頑張って成猫5匹の面倒をみてきました。その中の1匹、人慣れしていない未不妊の母猫が春に4匹の子猫を産みましたが、そのうちの1匹が未来ちゃんです。

 

【未来ちゃん保護の経緯】

成猫達の去勢・避妊手術が済み、さて敷地の子猫達4匹をどうするか。全員メスです。このままでは8カ月もすれば妊娠・出産してしまいます。母乳を飲み人間の手によりきちんとご飯を与えられ元気に遊びながら育っている4匹全て違う毛色のちびさん達。里親さん探しにはちょうどいい月齢。土地所有者Tさんの希望もあり、ねこ藩とSさんは里親探しのお手伝いをすることにしました。

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未来ちゃん達の母親・ぐれこ。
術後は引き続きTさんが世話をしています。

 

 

 

 

 

 

 

子猫を保護した後、里親さんが見つかるまで預かって飼育して下さる「預かりさん」という存在が大変重要になってきます。しかし、手のかかる子猫をまとめて4匹預かって下さる方はそうそういませんし、それよりもまずこの地域にはその「預かり」に手をあげて下さる方がなかなか見つからない為、1匹の子猫を保護するだけでも大騒ぎです。それでもあれこれと手を尽くした結果、3匹のきょうだい達は1匹づつあちこち離れた場所で預かっていただけることになり、未来ちゃんは銭湯近くに住むSさんがとりあえず保護しました。

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保護した日の未来ちゃん
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数日後。おとなしく抱っこされています。

 

 

 

 

 

未来ちゃんのきょうだい達は預かりさん達の手を経て、次々と優しい里親の方々に貰われていきましたが、介護が必要な未来ちゃんはそう簡単にはいきません。夏に開催された里親会、他の子猫達とちがって動きまわることのない未来ちゃんは、金属ケージではなく、可愛いお姫様ベッドに入って参加しました。

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里親会会場で「自分の世界」な未来ちゃん

 

 

 

 

 

 

 

ピンクのお布団の上ですやすや眠る未来ちゃんを見て、皆さん、かわいい、かわいいと言って下さいましたが、かわいい=飼う、ということにはなりません。未来ちゃんはこの先どうなるんでしょうか。

to be continued ………