◆12月4日◆
ご実家から車で2時間はかかるでしょうか、
Iさんに変わって子猫を預かることになった個人ボランティアさん宅に
子猫3匹を車で届けとんぼ帰りしてきたK先生と、夕方、ご実家で落ち合いました。
先生のすぐ近くに、まだ捕まっていない♀の黒猫が来ています。
捕獲のチャンスのように思われるかもしれませんが、近くて遠い子なのです。
先日、次々と他の猫達が捕獲器に入るのを目撃していたのかもしれません。
非常に警戒した様子が見られました。
これがターゲットの三毛と黒猫。
こんなに近くにいるのに…。
先生によれちゃんのことを詳しく伺いました。
よれちゃんはもともとこの庭にいた子ではなく、
3ヶ月前にふらりと庭に現れ、それ以来居着いたとのことです。
涎も目力も、今よりもっとひどい状態で、
「死に場所を求めてここに来たのかも」と先生は思われたそうです。
その後、フードとハウスを与え、様子を見ているうちに
よれちゃんは少しですが回復し、今に至っているというわけ。
エイズを発症したか、他の病気か、わからないが、
よれちゃんは恐らく近いうちに死んでしまうのではないかとの
先生はおっしゃっていました。
捕獲器をセットして一旦帰宅し、夜中に様子を見に来ましたが、
ターゲットではない白いオス猫が入っていました、
この子は依頼された猫ではありませんから、すぐに逃がし、
(捕獲器から出てその辺をうろついていましたが)
また仕切り直して、捕獲器をセットした後、
ハウスの中で休んでいるよれちゃんに、
抗生剤を混ぜたちゅーるを舐めさせて、帰宅しました。
こんばんは~、体調はどうですか?
お薬入りちゅーると
柔らかいレトルトを食べました。
[12月4日の詳細]
夕方の活動時間:1時間
車での移動距離:7km
夜間の活動時間:1時間20分
車での移動距離:7km
◆12月5日◆
午前中、K先生から電話がありました。
「庭で猫が鳴いている、捕獲器に入ったのではないか?」
と、お母さまからK先生に電話があったそうです。
すぐににわねこ屋敷へ向かうと、入ってました!
三毛です。子猫達のお母さん猫です。
捕獲器を足元に置いたまま、獣医さんに電話。
OKが出ましたので、昼頃すべり込みで病院に預けてきました。
「この子、だいぶ前に尻尾に怪我したらしく、その箇所から壊死が始まってる。
避妊と併せて断尾手術を行います。今晩は当院で預かるのでお迎えは明日の夜にでも。」
と、夕方獣医の先生から連絡がありました。
夜中、よれちゃんに薬を飲ませる為に屋敷を訪れ、
再度、黒猫狙いで捕獲器をセットしてきました。
[12月5日の詳細]
午前の活動時間:2時間30分
車での移動距離:33km
夜間の活動時間:1時間
車での移動距離:7km
◆12月6日◆
昼頃にわねこ屋敷に行きましたが、やはり、黒猫は捕獲器に入っていませんでした。
またよれちゃんに薬を飲ませて帰宅。
午後の休診時間帯に、K先生はご実家に行き、よれちゃんをキャリーに確保、
そのままご自宅に連れ帰っていました。
よれちゃんはキャリーの中で
静かに休んでいました。
夜、K先生のご自宅に伺い、よれちゃんを預かって、
南葛西の病院に連れて行き、鎮静剤を打った上で診察していただきました。
歯根の状態が非常に悪く、ほとんどの歯がグラグラ、口内に腫瘍もありました。
獣医の先生はすぐによれちゃんに麻酔を打って、全て抜歯。
引っ張ると簡単に抜けるような状態、10分足らずで全ての歯が抜けました。
この晩は、獣医さんがよれちゃんを預かって下さることになりました。
よれちゃんと引き換えに、前日、避妊と断尾手術が終わったいる三毛さんを
病院から引き出し、療養させる為にIさん宅に届けました。
この断尾三毛さんは、白血病陽性でした。
Iさん宅には、複数の保護猫達、そして3匹の飼い猫もいます。
白血病陽性の猫と接触させることは出来ませんので、
断尾三毛さんはクローゼット部屋に隔離しておくことになりました。
断尾三毛さん、おとなしくしています。
切断手術の際には毛を剃ります。
大丈夫、すぐに毛は生えてくるからね。
断尾三毛さんと引き換えに、11月30日からIさんで療養していた、
最初に捕獲した健康三毛さんを預かり、屋敷に連れて行ってリリースしました。
この日の夕方、麻生さんがにわねこ屋敷を訪れ、
リリース後の健康三毛さんが 暖かくして休めるように、
納屋の中にベッドを用意しておいてくれました。
ベッドを設置した段ボール箱の入り口に向けて金属ケージの扉を開けると、
健康三毛さんはスムースにゆっくりと段ボール内部に移動。
健康三毛さんがベッドにすっぽり入り、休む体勢になったのを確認して
にわねこ屋敷を後にしました。
慣れた庭に帰ってきたよ~
おやすみなさい
[12月6日の詳細]
昼の活動時間:1時間
車での移動距離:7km
夜間の活動時間:4時間
車での移動距離:36km
断尾三毛さん医療費:
検便、アドボケート、避妊手術、断尾手術、三種混合ワクチン、
血液検査(エイズ陰性・白血病陽性)
計20000円
◆12月7日◆
夜は退院するよれちゃんを迎えに行きました。
抜歯、抗生剤注射により、よれちゃんの健康状態は徐々に良くなり、
QOL(生活の質)は上がっていくはずだと、獣医さんはおっしゃいました。
ただし、断尾三毛さん同様、よれちゃんも白血病陽性の猫でした。
この晩、よれちゃんをキャリーごとK先生にお返ししました。
K先生はひと晩ご自宅でよれちゃんを休ませ、翌日、
よれちゃんをご実家の庭に戻しました。
電源のある納屋から表門まで30メートルの延長コードを引き、
門の内側にあるよれちゃんハウスの中に電気式湯たんぽを入れたよ~
と連絡がありました。これでよれちゃんはもう寒くないね。
よれちゃんは未避妊の♀でした。
しかし、抜歯手術をしたことと、体調があまり良くないことを考慮し、
ワクチンの接種と避妊手術は、様子を見つつ考えようということになりました。
暴れずにいい子だね
歯が無くても食べられるよ
お顔を拭いてもらって少しきれいになりました
[12月7日の詳細]
夜間の活動時間:2時間
車での移動距離:27km
よれちゃん医療費:
検便、プロフェンダー、フロントライン、抜歯手術、
血液検査(エイズ陰性・白血病陽性)
計18200円
◆12月13日◆
断尾手術後、12月6日から療養していた、白血病&断尾三毛さんのリリースです。
Iさんから断尾三毛さんを預かり、にわねこ屋敷にリリースしてきました。
1匹目の健康三毛さんと同じ方法で、金属ケージから段ボールハウスへ。
寒い晩でしたので、この断尾三毛ちゃんもおとなしくベッドにおさまってくれました。
白血病ではありますが、 なんとか少しでも長く元気に生きていってほしいです。
[12月13日の詳細]
夜間の活動時間:1時間10分
車での移動距離:17km
ターゲットの黒猫がまだ捕まっていませんが、
頭だけちょこっと突っ込んで入口付近の食べ物は食べるものの、
捕獲器に対する警戒心が解けず、捕獲は難航しています。
とりあえず、K先生がご実家に戻られた時には、
扉がしまらないように固定した捕獲器の中で、
黒猫にご飯を食べてもらう練習をさせるそうです。
毎日、朝・昼・晩とその練習を根気強く繰り返していけば、
「ああ、この箱の中で食べても大丈夫だ」と 早い時期に学習するのかもしれません。
しかし、ご実家に住んでいるお母様は、かなり忘れっぽくなっていらっしゃるので、
その作業を続行することは難しい。
K先生は離れた場所で開業しており、毎日ご実家に足を運ぶことは出来ません。
私も年末決算その他の仕事が山積みになっていて、 頻繁に伺うことが出来ない。
庭には未去勢の♂も複数出入りしていますので、
早く黒猫を何とか…と焦る気持ちもありますが、
時間と人手が不足している状態です。
それぞれの生活があり、それぞれの事情があり、
この黒猫の為だけに時間が割けない現実があります。
いったん仕切り直して、年明けにまた、
捕獲方法を考えることにしましょうとK先生と話し合いました。
To be continued …….