ケージ内に吊るした鼠やふわふわを叩いて一人遊びをしているはやて。
私がケージの前を通ると、顔をケージに押し付け、手を精いっぱい伸ばして、
みゃう~と鳴き出します。一緒に遊びたいのです。

はやてを保護したちょうどこの同時期、
市内柏井でNYさんが保護した子猫4匹(ヒース、クリフ、キトリ、バジル)、
そして大洲でYAさんが保護した子猫3匹(とらじ、ナムル、バットマン)の
里親探しや通院等で、出たり入ったりの多忙な毎日でしたので、
はやてを充分に構ってあげることが出来ず、淋しい思いをさせていました。

そんな時、NYさん保護のバジルが先天性の障害が原因で亡くなってしまいました。
ヒースとクリフの2匹は妙典の上村さんが飼養して下さっており、
NYさんはキトリとバじルの2匹をご自宅で育てていたのです。
バジルがいなくなり、ひとりになったキトリ。遊びたい年頃です。

6月11日開催のふくねこやさん里親会に、私は参加予定でした。
当日は私が子猫全頭連れて参加するのですから、
キトリが事前に我が家に来ていれば都合がいいし、
体格は少し小さいけれど、キトリははやてのいい友達になってくれるはずです。

キトリが我が家に到着すると、はやては嬉しくて嬉しくて、
キトリと遊ぼうとするのですが、キトリははやてに対して威嚇の嵐でした。
それでも数時間もすると、交代で追いかけっこをしながら一緒に遊んでいましたし、
シャーシャー言いながらも、2匹並んでひとつのベッドで寝ていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参加した里親会では、はやてにもキトリにも申し込みはありませんでしたが、
里親会前に開始していたネットでの飼い主さん募集には、
キトリには2件、はやてには3件のお問い合わせがありました。

 

 

 

 

 

 

 


やけに仲良くなったはやてとキトリ。

 

そのうちの1組、流山にお住まいのご夫妻がすぐにお見合いに駆けつけて下さいました。
お子さまが4人、先住猫さんが3匹いる大家族です。
ここに、はやてと、別のボランティアさんから譲り受ける子猫1匹が加わることになります。
キトリともすぐに仲良くなったはやてのことですから、同じ年頃の子猫がいるのは理想的かもしれません。

 

話はとんとん進み、お見合いの翌日の午後、はやてを流山のOさん宅にお届けしました。

 

 

 

 

 

 

ネットに入ったままのはやてを、こわれもののように優しく抱っこしていてくれた高校生のお姉ちゃん。

 

 

奥様手作りのキャットウォーク等、
猫に対する愛情が感じられるお宅です。

 

 

 


 

 

先住猫さん達。
はんぺん、ひじき、しらず。

 

 

 

 

午前中に一足先に到着していたもう1匹の子猫、おにぎりちゃんとはやては
すぐにお互いを許容してぴったりくっつきました。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

でろーん

 

 

 

 

 

Oさんご一家では、飼い猫さんには食べ物の名前をつけるそうで、
はやては、こんぶ君という名前になりました。

 

 

ひとりになってしまい、外で怖くて鳴いていたはやては、
猫仲間のいる場所で、皆さんに見守られながら、一生を過ごすことになりました。
保護からお届けまで2週間。
疾風のごとく、私の前に現れ、疾風のごとく、去って行ったはやて。
それでいいんです、我が家は繋ぎの場所ですから。

 

 

 

ばいばい、はやて。

 

 

 

 

 

The End