前回のブログ
2016年5月17日のブログ:「人間と一緒にいたい・捨て猫バーニャ」
2016年5月30日のブログ:「バーニャの家族探し」

 

 

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森さんがバーニャを保護してからもうすぐ3年。

保護直後から、ねこ藩旧HPと、里親募集サイトで
バーニャの里親探しを続けていました。
問い合わせは数件あったことはあったのですが、
かなり無理のある遠い場所にお住まいの方だったり、
適正飼育が出来なさそうな方だったり、
話が矛盾だらけで一貫性のない方だったり。
また、バーニャの健康面について詳しく説明した後で
お申し込みをキャンセルされた方も数名いらっしゃいました。

バーニャは猫エイズキャリア、健康にやや問題があり、
定期的な通院とケアが必要な子ですから、
しっかりとした方に貰っていただきたかったのです。

なかなかご縁が繋がらず、時間は過ぎていきましたが、
その間ずっと手を抜くことなく、バーニャの健康状態を気にかけ、
そして何より、バーニャとの暮らしを大切にしていることが、
森さんから送られてくるLINEの文章やInstagramの画像から
痛いほど伝わってきました。

 

[両耳が縮んでしまっているので、頭がまあるく見えます」

[おめめ、くりくり」

「静かな毎日」

 

 

保護から2年経った2018年3月、森さんからLINEが送られてきました。

「この暮らしにも慣れ、日々穏やかに過ごしております。
年内には義母の戸建住宅に引越しする予定ですので、
里親としてこれからも一緒に暮らしていきたいと思います。」

 

こういう幸せな結末になるのではないかな、という気はしていました。
もちろん、理想的な里親さまが現れたらいいなと思っていましたが。

森さんが製作したバーニャのカレンダーです。 ↓↓
森さんのバーニャへの愛情が溢れているような画像。

 

 

 

里親になると、森さんが決めてから半年後の2018年秋、
バーニャに乳腺腫瘍が見つかりました。
若くはなく、他にも健康面での不安があるバ―ニャですが、
「手術に耐えられると思うから切除しましょう」
という獣医さんの言葉で、
森さんは手術を受けさせることにしました。
術後は定期的な抗がん剤治療が続いています。
2016年の保護直後、バーニャにてんかん発作が起きたこともあります。

細々とした検査、診察、お薬・・・。
この3年でバーニャにかかった医療費は
7ケタに到達する金額ではないかと推測します。
誰にでも支払える金額ではないでしょう。
バーニャを外から救って下さった森さんが
それだけ経済力のある方だったということも縁だと思うのです。

バーニャは、もう10才にはなっているだろうと思います。
これから長い猫生が待っている、というわけではありませんが、
これまで森さんとバーニャが密に過ごしてきた幸せな時間が
もっともっと、ずっとずと、続いて欲しい。
人の手によって遺棄されたであろうバ―ニャですが、
本当の居場所は森さんの隣と、ずっと決まっていたのかもしれません。

 

[ずっと森さんと一緒だね。」

 

私は非力で何のお手伝いも出来ませんでしたが、
森さん、そして、バーニャと知り合えたことは小さな宝です。

我が家の飼い猫、くりことこまつも、
いつか年老いて病気になり、弱っていくのでしょう。
その時には、森さんがバーニャに対してそうなさっているように、
可能な治療は出来るだけ頑張って受けてもらい、
あとはかわいい、かわいいとほめてあげながら、
家でそっと寄り添ってあげたいと思うのです。