どんなペットにも必ず最期の時はやって来ます。

それはとても辛いことですが、飼い主はそれをしっかりと見届けてあげなくてはいけません。
ずっと一緒にいてくれてありがとう、という感謝の気持ちとともに。

それでは、もし、飼い主であるあなたが
ペットより先に天に召されてしまったらどうなるのでしょうか。
あるいは突然記憶を失ったり、認知症を発症したり、
退院の見込みのない入院生活となり、
これ以上ペットの世話を出来ない状態になってしまったら?

私達人間には、明日も確実に元気で生きているという保証などありません。
今日の夕方、家までの道を歩いている途中に車にはねられるかもしれないし、
社会に恨みを持つ、思いつめた見知らぬ人間に突然刺されるかもしれない。
既にデスノートに名前を書かれているかもしれませんよ?

自分が死んで無となってしまった後のことなんかどうでもいい、
ペットのことなんか知ったこっちゃない、
なんて思う飼い主さんはいないでしょう。
自分が死んだら、残されたこの子はどうなるの?という不安な気持ちを、
普通の飼い主さんならばお持ちだと思います。

「うちの子供が飼い猫を引き取って育ててくれる」
「親戚に飼い犬のことを頼んである」
「近所の方が新しい飼い主を見つけてくれると言っている」

だから、私が死んでもこの子は大丈夫。

 

本当?

愛護センターには、飼い主の手により連れて来られる犬猫もいますが、
飼い主の家族親族によって持ちこまれてくる犬猫もたくさんいるそうです。
目的は殺処分です。不要だから殺して下さいということです。

これは、愛情を注いで大切に育て、飼い主にとっては唯一無二、
なくてはならない特別の存在だったペットが、
他の人間から見たら特別でも何でもない、
むしろ邪魔で迷惑な不要品として、
その命が軽んじられてしまった結果ではないでしょうか。

最近ではエンディングノートを用意していらっしゃる方が増えています。
エンディングノートとは、ご存じの通り、人生の起こりうる万一の事態に備え、
病気の際の治療、介護、葬儀ついての自分の希望や、家族へ伝えておきたいこと、
連絡すべき知人の連絡先等を記しておくものですが、
現在飼っているペットの処遇について記しておく
エンディングノートというものも存在します。


 

 

 

 

 

 

ペットの名前、身体的特徴、性格、クセ、好きなこと、
脱走経験の有無、不妊手術の有無、チップ装着の有無、
かかりつけの獣医やトリマー、
病気の既往歴、持病、薬、食事やトイレ習慣・・・

そして最後に

「私が万が一飼えなくなった場合には、次の方が引き取って飼って下さることになっています」
という一文と共に、その方の氏名、住所、電話番号を記入する欄があり、続く
「引き取って下さる方に飼育費用として下記の金額を用意をしてあります」
というページには、飼育にかかる大よその費用明細を記入する表があります。

このペット用エンディングノートに記入しただけでは、
通常の遺言状とは異なり法的な拘束力はありませんが、
法的に有効にする手段や、その相談窓口も示されています。

このエンディングノートを製作しているのは、
川崎市の「一般社団法人 ペットと最後まで」という団体で、
一部350円で販売しています。

一般社団法人 ペットと最期まで

ねこ藩でもこのエンディングノートを預かり、
同額の350円で販売しています。

問い合わせは「ペットと最後まで」に直接、
あるいは「ねこ藩」の問合せフォームからでも受け付けております。

自分の死後に残されるペットの処遇について不安をお持ちの方は、
ぜひこうしたエンディングノートをご用意してみてはいかがでしょうか。