2025年3月22日のブログ
「ごまちゃんのおはなし②:「ごまちゃんサポートシステム」
https://nekohan.jp/archives/17658

 

 

 

 

Mさん宅で2週間ほど過ごした後、
預かりのKさん宅に移動したごまちゃん。

Mさん宅では保護直後からずっとケージの中で過ごしていました。
Kさん宅に移動してからもまずはケージ生活です。

 

 

 

ケージに入れるのは可哀想という意見を
何度か耳にしたことがありますが、私はそうは思いません。

猫は変化や移動を嫌い、多大なストレスを感じる生き物。
人間だって、不安や恐怖を感じた時に、
自分の身を守る場所が欲しいと思うはずです。

ケージに閉じ込めるという考え方ではなく、
とりあえず落ち着いてもらうために、
自分だけの部屋を与えてあげるという考え方。

 

 

 

人馴れしていない猫の場合、ケージに入れたら、
しばらくの間、あまり頻繁にケージ内を覗き込まず、
ご飯やお水を入れたり、トイレを片付けたりする時も、
猫と目を合わさないように、静かに淡々と作業します。

(視線を合わす=威嚇、真向からの対立、威嚇、攻撃・喧嘩の始まり)

 

 

 

 

 

ケージの利点は他にもあります。
トイレ問題は後々厄介なことになっていきますから、
まず、決まった場所でトイレをしてもらい、
「ここは自分が排泄をする場所」と覚えてもらうことです。

外から保護した野良猫が、すぐにトイレを使えるようになるの?
というようなことを聞かれたことがありますが、
私の経験からは、スムースにいくことが多かったです。

外で生きている猫は、あちこち好き放題に排尿していると思われがちですが、
定期的に場所を変えることはあれど、猫は自分の気に入った場所を選び、
常にそこをトイレとして使う習性があります。

 

【補足】

あちこち好き放題というのは、おそらくマーキングのことでしょう。
猫は体臭がほぼゼロですが、尿、特にマーキングの際のスプレーには
強い臭いがあります。
外で生きる猫の場合、自分のテリトリーを他の猫に知らしめるための手段、
つまり、マーキング道具ですから、臭いが強くなくてはならない。
これは、単独行動を好むネコ科の動物に共通する行動です。

 

 

 

 

ケージは食事をする部屋としても使えます。
ずっとケージ内で食事をしていた猫は、
ケージから出てフリーになった後でも、
食事の為にケージに戻ることがあります。

 

 


以前保護していたトントン。
ケージの扉を開けて自由に動けるようにした後も、
食事の時はケージに入っていました。

 

 

 

寝室としても使えます。
ソファやこたつに入って寝る癖がついた後でも、
時々、ケージ内のベッドで休んでいる姿を
見たことがある方も多いのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

また、ケージはとりあえずの避難場所として使うこともできます。
掃除機をかける時、窓を開けておきたい時、来客がある時、
あるいは人間側の作業の都合でうろちょろして欲しくない時などに、
一時的にケージに入って待機していてもらう。

 

 

 


掃除の準備を始めると、自らケージに避難する我が家の保護猫ニャース。
掃除が終わって静かになるまでケージの中で待機しています。
室内に保護後、掃除の際に抱っこしてケージに入れた時に、
あのうるさい機械を人間がバタバタと動かしている間は、
ここにいればとりあえず安全、と学習したのでしょう。
掃除が続いている限り、ケージの扉が開きっぱなしになっていても、
ケージから出て来ようとはしません。

 

 

 

 

 

ケージは猫に生活習慣をつけてもらう為のトレーニングルームであると同時に、
猫専用の個室として使えるということになります。

 

 

 

 

 

 

 

さて、Kさん宅に移動したごまちゃん。
移動後2日目には、しっかりとご飯を食べ、
トイレの大小も済ませて、落ち着いたようです。

 

 


ケージ内に置いた、MGさんが作った猫ベッド(猫壺)に入る。
移動後しばらくはこの中にこもっていました。

 

 

 

 

 

いくらケージが便利と行っても、一生ケージの中で生活するわけではありません。
いつかはどこかの飼い猫となり、室内を歩き回って過ごすことになりますから、
フリーにして様子を見る時間も増やしていかなくてはなりません。

 

ごまちゃんケージは、Kさんご主人の部屋にありますが、
まずは、その部屋内だけでごまちゃんをフリーにしてみることから始めます。

 


初期の頃、保護部屋でのごまちゃんは、
案外リラックスしているように見えました。

 

 

 

 

MG(奥さま)さんは、毎晩の帰宅後、
ごまちゃんをフリーにして、相手をしながら、
ごまちゃんの様子を観察しました。

 

抱っこしようとしたら(ぐいぐい作戦)、
嫌がって引っかく。

撫でたり、ブラシをすると、
「ゴロゴロ」音を発し、直後に突然引っかいてくる。

床に置いたMGさんの手の甲に頭を載せて、
ふにゃっと寝っ転がっていたかと思うと、
突然引っかいてくる。

 

 

ごまちゃん=「手癖が悪い猫」ほぼ決定。

 

 

 


「むかつきスイッチ」がONになるタイミングは
どうなっているのでしょう。
彼女にしかわからない。

 

 

 

 

保護部屋を出てリビングデビューし、
Kさん宅の飼い猫達とミックスして過ごすようになると
少しづつごまちゃんの性格が見えてきました。

 

人と猫の回りをうろうろすることが多いので、
嫌いというわけではなさそうです。
ひとりでいることを寂しく感じるのかもしれません。

 

 

 

Kさんの飼い猫、一番年長のキラちゃんは、
神経質なところがなく、マイペースな性格。
面倒見がいいということでもないのですが、
一緒にいて大丈夫な猫と、ごまちゃんは思ったのかもしれません。
キラちゃんといると安心してリラックスしているようでした。

 

 

しかし、キラちゃんとくっつく代わりに、
人間から離れるようになり、
気分にもムラが見られるようになりました。

 

 

うーん、なかなか難しい。
ごまちゃんの中で設定されている、
「これはよくて、これはダメ」という
「条件・状況〇✖表」を見てみたいところです。

 

ジルケーンも試してみましたが、軟便になってしまったので
使用を中止しました。

 ・


*ジルケーン:不安行動・恐怖状態のストレスを緩和したり、
粗相や突発性膀胱炎の改善に効果があると言われているサプリ。

 

 

 

 

扱いやすとは言えないごまちゃんでしたが、

「あまり触らせてくれないし、大きな声で鳴くけれど、
寂しがりやのかまってちゃんで、面白い子なので、
そんな魅力がわかる里親さんが現れたらいいですね」

というMGさんのメッセージで、
そうそう、ぜひ、ごまちゃんを気に入って下さる方との
ご縁を待たなくてはね、という気持ちになりました。

 

 

 

 

 

里親募集開始から間もなく、インターネットの募集サイトを通じて
若いご夫妻からお見合いのお申込みがありました。
データとして表示されている過去の里親申し込み回数が相当な件数だったので、
そこを質問したところ、連絡が全く来なくなりました。

 

過去の申し込み回数が多いということはよくあります。
保護猫に申し込みをしたところ、同猫に希望者の方々が複数いて、
他の方が里親さんに決まってしまった、というケースが多く、
それがずっと繰り返されている。

ただ、何度申し込みをしても、里親として選ばれないということは、
里親側に何らかの原因があることも少なくありませんから、
一応、こちらとしてはそのあたりの事情を伺うようにしています。

遠方にお住まいとか、もうすぐお子様が生まれるとか、
引越しを控えているとか・・・そんなことは大したことじゃない。
メッセージの行間から不誠実さ、非常識さが読み取れてしまったり、
飼育状況に不審な点がある・・・なんてこともあります。

 

外で生きる全ての猫を保護できるわけではありません。
ですから、保護した猫には幸せになってもらわなくては困るのです。
重箱の隅をつつくつもりはありませんが、
しっかりと責任を持って大切に飼育して下さる方に託すために、
色々と質問させていただくことがあるのです。

 

 

 

 

 

 

Kさん宅での生活が3カ月を過ぎると、
ごまちゃんは保護部屋のケージに全く興味を示さなくなり、
他の飼い猫たちとリビングで暮らすようになっていました。

 

 

 


態度はまるで4匹目の飼い猫。

 

 

ついに、お触りがNGとなる。

・・・・・・・・・・。

 

 

それ逆。

 

「触れない → 触れる」
が基本過程だと思っていましたが、
逆パターンもあるのね。

 

 

これを退化と考えるか、
ある意味進化と捉えるか。

 


どうなんですかね?

 

 

 

 

ボディコンタクトがダメ、ということは、
いざという時の確保の方法も考えておかなくてはなりません。

 

 

MGさん曰く、
計画的追い込み漁(笑)

 

確保が難しくなり、人間側からすれば扱いづらくなってしまったけれど、
猫のいる環境では、彼女なりに楽しく過ごせているようなので、
穏やかな先住猫さんがいるような環境が、ごまちゃんには向いているのかも、
とわかってきただけでも◎でしょう。

 

 

 

キラちゃんにはくっつくことが多いごまちゃんですが、
他の2匹とは微妙な関係。

というか、他の2匹(とも&ふみ)は、
あまり空気を読まないで行動するごまちゃんのような子が
苦手で近くに行きたくないのかも。
画像すらない(笑)。

 

 

 


Kさん宅にやって来る保護猫達と一緒にいることがよくあるキラちゃん。

 

 

 

ごまちゃん的には安定の日々、というところでしょうが、
ごまちゃんはKさんご夫妻がMさんご一家から預かった保護猫です。
里親さんが見つかるまで保護猫としてKさん宅で過ごすとしても、
いつまでもずっと・・・というわけにはいきません。

 

 

 

過去の保護猫でもあったことですが、
「里親さんが見つからなければ私が迎えたい」
と言って下さった知人がいました。

「里親さんが見つからなければ・・・」というのは
非常に曖昧な表現だと思います。

「それはいつまでに里親さんが見つからなければ、の話?」

いついつまでにという期限が設定されていない限り、
ずっと里親さん探しをすることになるからです。

 

 

 

 

ごまちゃん保護から4ヶ月ちょっと。
ごまちゃんがKさん宅に移動してから約4ヶ月。

今後はどのようにしていくか。

 

 

 

そんな時、Mさんが、
「心の狭いうちのがんもがどうなのかというところですが、
年内中にごまちゃんのご縁が繋がらなかった場合、
我が家でごまちゃんを引き取らせていただこうと思ってます。
12月には建築中だった自宅も完成し、環境も整うから。」

そして、MGさんが、
「Kさん宅の飼い猫さん達とうまくいかなかった場合は、
うちの4匹目の飼い猫として迎えてもいいと思っています。」

とおっしゃって下さいました。

 

心強い方々です。

最終的にごまちゃんはこうなるという保証があるだけでも
十分にありがたい。

 

 

 

 

Kさん宅に戻ってからも、里親探しは続けていきましょう。
MGさんが前に言っていた通り、
ごまちゃんを気に入って下さる里親さんが現れるかもしれないから。

 

 

 

何事にもタイミングとか、自然な流れというのはあるもので、
それは間もなくやって来ることになります。

 

 

 

続く。