トントンの話の続きです。
前回のブログをアップした頃から、
多頭TNRの件で日常は慌ただしくなり、
それが落ち着きつつある状況になると、
今度はカレンダーの販売、包装、発送、帳簿付け。
で、年末に突入し、ついつい後回しになってしまいました。
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前回のお話。
2020年9月12日のブログ
ねこ藩城下の猫たち:⑥トントン、室内に入る。
トントンを室内に保護して1ヶ月。
相変わらず、トントンは鳴き続けていました。
静かな大晦日も正月もあったものではありません。
「わんわん、わーんわーん」。
犬のおまわりさん状態。
その間、何人かの知人に相談もしてみました。
「室内に保護するべき子ではないのでは?」
「庭にハウスがありご飯も毎日食べられるのだから、戻してもいいのでは?」
「飼い猫のストレスになるようならば、考えた方がいい。」
そして、トントンを庭に戻すことについて、
家人と何度も話し合いました。
戻す、戻さない、戻す、戻さない。
飼い猫のくりこやこまつと一緒の空間にいるのがフマン。
外のポッちゃんやくらら達の気配を感じるものの、
自分が彼らの元に行くことはもう出来ないというゼツボー。
要するに、トントンが気にいらないのは今のこの環境。
じゃあ、こういうのは?
全く馴染みのない新しい環境に置いてみる。
これまでとは違う反応や行動が見られる。
よし、これだ!
出来ることはとりあえずやってみて、
ダメだったら、庭にはいつでも戻せる。
そこで、いつも猫の預かりを引き受けて下さるIKさん宅に、
トントンを、研修合宿という名の「他所トライアル」に
出てもらうことにしました。
IKさん宅には3匹の猫がいます。
女王的な存在で自分中心の「ビビちゃん」。
他の猫に好意的でグイグイ行くタイプの「しおん」。
そして、マイペースでのんびり過ごしている保護猫「そら」。
IKさん宅の猫たち。
手前から、保護猫そら、飼い猫しおん、飼い猫ビビ。
うちの飼い猫2匹とは全くタイプの違う猫達がいて、
慣れ親しんだ庭(テリトリー)が見えない環境。
果たして、トントンは、どんな側面を見せるのだろう。
IKさん宅に移動する日、トントンを病院に連れて行きました。
びびって変なものをまき散らしてはいけないと思い、
病院で肛門絞りをお願いしましたが、
トントンはビックリして野生の獣のように抵抗し、
私の手を引っ掻いて噛んだあげく、診察室の中で大暴れ。
細々とした物を棚から落っことしながら逃げ回りました。
おまえ~。
嫌なのね、はいはい。
仕方ないので肛門絞りは諦め、お茶を濁す的な爪切りだけして、
再び洗濯ネット・キャリーに戻し、IKさん宅に届けました。
病院での出来事を引きずった状態のトントンは、
IKさん宅のケージの中で警戒して固まっています。
機嫌が悪いを通り越してしょんぼり。
「しおんとそら」という名の野次馬。
ずっとそんな縮こまった状態ではね~と、
IKさんは3日目にトントンを室内フリーにしいました。
ケージから出たトントンは、それから1週間弱、
こそこそと人の目を盗んでご飯を食べに出て来る以外、
ベッドの下に籠り、そこをベースにしたようです。
そう言えば、我が家では一度も隠れたことがないトントン。
保護したての時さえも、逃げるでも隠れるでもなく堂々としていました。
まあ、庭で私に慣れていましたから、室内もその延長ってことなのかな。
普通の猫並みの行動、ひとつ発見。
やっと部屋の中に出てくるようになったのは、更に1週間後。
そのうち、タワーに登ってみたり、
他の猫達がいる中でも寛ぐようになりました。
我が家ではお約束のうるさい「わんわん鳴き」は無し。
発見その2。
他所でも2週間あれば慣れる。
慣れれば、まわりにすんなり馴染む。
ご飯場所がほぼ天井(@Ikさん宅)。
IKさん宅での研修合宿の結果からすると、
常に病的にうるさいというわけではなさそうだ。
約3週間の合宿を終え、
リフレッシュした(かどうかは不明)トントンは、
懐かしの我が家へ戻ってきました。
おかえり。
「ここには怖いおばさんが2匹もいて、
すぐボクをぶつの~。それに、ボク、
3週間も合宿に行かされてたんだよ!」
と、外のくららにチクるトントン。
(私の妄想)
残念ながら、わんわん鳴きに関しては、
頻度が若干少なくなったかな~というくらいで、
相変わらずうるさい事には変わりありませんが、
飼い猫2匹に対するふるまいには少しだけ変化が見られました。
くりこの顔色を見ているようで、
トントンなりに遠慮するようになりました。
くりこが繰り出す必殺強烈猫パンチに対しては、
くりこ4:トントン1くらいの割合で応酬することはありますが、
「黙って我慢していればもうすぐ終わる」とでも思っているのか、
じっと耐えていて、やり返すことが少なくなっていきました。
そーっと近づきくっついて座ったら、
くりこに怒られてしまい、
少し距離をとって目を逸らすトントン。
一方、こまつに執拗に絡むようになりました。
ちょっとのことで大騒ぎをする人間がよくいますが、
こまつはよく似ています。
トントンが自分に向かって近づいで来ただけで、
まだ何も起こっていないうちから、
シャーシャー、ギャーギャー騒ぐのです。
そうかと思えば、落ち着いて近距離で休んでいることもある2匹。
お互い、どういう風に思っているのかがよくわからない。
隣り合わせのベッドで寝ているトントンとこまつ。
ひと晩こんな風に近くで寝ていることもある。
トントンが占領している屋根付きベッドは、
こまつのベッドだけれど・・・。
わんわん鳴きの頻度は減っても、
夜中に家中を歩き回り、鳴くのはほぼ毎日。
徘徊男。
どうしたものか。
そういえば・・・・。
ふくねこやさんが腕に磨きをかけている、
Inner Peace Healingというのを思い出しました。
今なら半額だよ!と言っていたな。
値引きに弱い女。
あれをお願いしてみよう。
3月末、ふくねこやさんに遠隔施術をお願いしました。
ふくねこやさんのヒーリングを受けている間、
3匹はそれぞれ自分のベッドに入っていましたが、
寝ているわけではなく、大人しくじっと横になっていました。
ふくねこやさんからメッセージが来ました。
”ヒーリングはその子なりのプロセスで変化していきます。
すぐに目に見えた変化がわからなくても、
その子の中では今までより安心で平和な状態にになっています。
それがどのような行動に出てくるかは
その子次第になりますので、見守ってあげて下さい。”
そうか。
ヒーリングの効果なのか、くりこは一層私にべったりとなり、
抱っこしようとするとスルリと身を交わしていたトントンは、
私の足元に来て座ったり、そばで寛ぐようになりました。
また、激しい猫パンチの応酬はそれ程見られなくなりました。
争わず食事をしてくれるのはありがたい。
くりこ、こまつ、トントン。
新型コロナウィルス感染拡大防止策として、
人間間ではSocial Distanceが求めらるようになった頃、
3匹もお互い、それなりに距離を取り、
揉めずに何とか過ごしているように見えました。
こまつとの小争いは続いていましたが、
大したことじゃないと思っていました。
猫同士そのうち妥協し合い、慣れ合って、
そんなこともなくなっていくのではないかと・・・。
4月半ば、朝起きた後のこまつのベッドに血がついていました。
嫌がるこまつを追いかけて尻部を確認してみると、
そこにはまだ乾き切らない血とかさぶた状のもの。
病院の診察台では、必ず、固まって石となり、
完全無抵抗になるこまつ。
病院から帰ってきた晩、
珍しく、くりこにべったり。
足癖悪いが・・・。
飼い猫を噛んで怪我をさせるようなことが、
しょっちゅう起こるようであれば、
トントンは室内には置いておけない。
くりこはさておき、こまつとトントンは、
一緒の空間にいない方がいいのかもしれない。
トントンが「保護しろ!」と自分を売り込んで、
乗り込んできたわけではありません。
猫の保護は、保護する側の決断。
室内に保護して里親探しをしよう。
そう決めたのは私なんです。
それがもともとの原因。
自分に対する怒りに似た気持ちもありましたが、
悲しくて切なくて、がっくりきてしまいました。
さて、トントンをどうしたらいいのだろう。
外に戻すのか戻さないのか。
今回もまたひっぱって終わる。
To be continued・・・