ここと、あそこと、あそこと・・・
複数の場所で、捕獲、TNR、通院、里親探しのお手伝い。
こういう状態が長らく続きますと、ついつい、
我が家の回りにいる猫チェックが疎かになってしまいます。

 

2015年にねこ藩を立ち上げる以前は、
我が家と隣家の敷地内+私道に現れる猫達の定点観察を行い、
捕獲→不妊手術→リリースという作業を延々と、そして細々と行っていました。
このブロックに住む、あるいはパトロールで訪れる猫の数は
以前に比べるとだいぶ減りました。
しかし、安心して観察を怠っていると、新しい猫に気付かず、
それが定住しつつある未不妊のメスだと、後々厄介です。

 

 

春以降、立て続けに複数の見知らぬ猫を見かけるようになりました。
我が家の前にある古い塀、その向こう側にはお社と施設があり、
同じ並びのずっと奥には、昭和30年頃に建てたんじゃないかと思われる、
朽ちかけた2軒の空き家があります。
壁の一部が露出し、家のあちこちに隙間が出来ていますから、
けものは簡単に出入り出来るはずです。
外壁の板がめくれている部分から、にゅーんと、
オス猫が出てきたところを見たこともあります。
その空き家の庭、そして公道からその2軒の家に通じる私道は、
全く手入れされていませんので、草も木も伸び放題。
猫達にとってはいい隠れ場所になっているんでしょう。

 

クリーム色をしたオス猫・ラテ彦と、
派手な色と混じり方をした三毛の凪(なぎ(ちゃん)を
施設の駐輪場で何度も見ました。
べつの4匹のオスを見ることもありましたが、
灰白のオスは重田邸でご飯をもらっている猫、
黒白のオスは私が以前去勢手術をしたブッチ、
キジ白のオスはこの辺のボスらしいマルオ、
茶トラは隣の通りに住む餌やりの春田さん宅から来るチャップ、
と素性はわかっています。

ハデ三毛・凪ちゃん。
近づこうとすると逃げてしまいますし、顔つきがこわい。
体格はころんとしていて健康そうですから、
餌をもらって生きている外の猫でしょう。
この子がターゲットです。

 

 

何見てんのよ~。
眼光鋭い凪ちゃん。

 

 

 

 

 

7月25日 いや、日付は既に7月26日・・・

 

 

 

仕掛けてから1時間・・・入っていない。
仕掛けてから2時間・・・入っていない。

 

 

 

 

就寝時間となりました~。
朝 5時に見に来て入っていなければ、次は7時。
7時に入っていなければ、次は8時、9時、10時。

10時!ヒットです!
でも、入っていたのはかよちゃん。こらーっ!

 

かよちゃんは我が家の庭に住んでいる外猫で、
そろそろ完全室内保護に切り替える予定でした。
ゴロゴロ人慣れし過ぎて、捕獲器なんて必要ない子です。
朝ご飯食べた後で、どこかに行ったまま帰って来ないと思っていたら、
隣地で捕獲器にドボンでしたのね。

捕獲器の扉を開けると、かよちゃんは、右よーし、左よーし、
ゆっくりと我が家に戻っていきました。
だめだ、あれは、全然懲りてないな。
かよちゃんが外にいると、この作戦は成功しない。
仕方ない、今日はもう、かよちゃんDAYにしよう。
そのまま病院に行き、帰宅して、かよちゃん完全室内保護。
(かよちゃんについては別ブログで)

 

 

 

翌晩、7月27日から28日に変わる頃、再度のトライです。
まわりをウロウロとするカプ君が捕獲器に入らないよう、
ちゅーるでカプ君を誘導して我が家まで連れてくる。

 


 

 

 

同じ場所、同じ角度、
でも釣り餌はロー〇ンのからあげくん。

 

 

 

 

一度食い逃げされた後、温めなおした残りのからあげくんで仕切り直し。
1時間後、入っていたのは・・・。

ああ、キミだったのかね、ラテ彦くん。
そうでしょうとも、そうなる気はしていましたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

結構美形。

 

 

 

捕獲器を布でくるみ、ラテ彦くん、明日の病院行きまで、玄関脇で待機。

夜が明けて6時。2台目の捕獲器は空。
7時、まだ空。

8時。
凪ちゃんグッジョブ!

入ってくれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

午前中に2匹を病院に預け、夜、手術の終わった2匹を迎えに行きました。
なんと、凪ちゃんは既に避妊済みの猫でした。
どういうことだろうか・・・。耳カットは入っていなかった。
この辺りで、避妊手術済みの出入り自由猫は頭に入っている。
凪ちゃんは新顔? うーむ。
鼻がひどく詰まっていたようで、ブヒブヒしていましたから、
インターキャットをお願いしました。

 

実は、この日、病院からの帰り道でもう1匹のメス猫を抱っこで捕獲、
とんぼ帰りで病院に連れて行き、避妊手術をお願いしたのですが、
それは別レポートとして書くべきことなので、後日また。

 

 

松戸の江川さんが術後の凪ちゃんを預かって下さることになっていたので、
病院からそのまま江川さん宅に直行しました。
凪ちゃんは5日間の療養です。

 

 

 

 

凪ちゃん、かたまってるけど、
背中触れるよ~と、江川さん。

 

 

 

 

翌、7月29日は10:00~16:00まで、講習会に参加しなくてはなりませんでしたので、
ひと晩、玄関先で療養してもらっていたラテ彦を、朝いちでリリースしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8月2日の夜、江川さん宅から帰ってきた凪ちゃんは、 そのまま庭にリリースしました。

 

 

 

 

 

キャリーから出たがらない。

 

 

 

 

 

この晩、江川さん宅の療養ケージから、帰宅用キャリーに移し帰る際、
洗濯ネットを使ったのですが、ネットからするりと飛び出た凪ちゃんは
江川さん宅の保護部屋を逃げ回りました。
それをまた江川さんが抑え込んで洗濯ネットに入れ、事なきを得たのですが、
江川さんは、凪ちゃんいかなりひどく足と手を引っかかれました。
血はなかなか止まらず、見る見るうちに腫れてきていたので、心配しましたが、
後日、病院で、消毒だけで大丈夫とという診断だったそうです。
ホッとしました。

ボランティア保険というのがあるんですよ。
ボランティア活動中の怪我がカバーされてる。
外で猫に引っ掻かれた、なんていうのも、多分大丈夫ですよ、
と、役所の担当の方はおっしゃっていました。
が、自宅の敷地内でのケガはダメなんですって。
つまり、室内で猫に引っ掻かれてケガをした際の治療費は×。
外で猫の入れ替えなんてほとんどやらないから、それじゃ、あまり意味ないな。

 

 

さて、ねこ藩城下の野良猫達ですが、あと4匹います。

6月に、1匹で鳴いていたところを保護したくろねこ・はやて。
なぜ1匹だけいたんだろう、母猫やきょうだい猫はいないんだろうか…と、
不思議に思っていましたが、
はやてが貰われて行った後に、ジャングル屋敷に続くアパート裏庭で、
小さい黒っぽいものがぴょこぴょこ遊んでいるのがちらりと見えました。
こちらが見ていることに気付くと猛ダッシュで奥の草むらに。

7月中旬くらいでしたか、なんかカンみたいなものが働いてしまったんですね~。
暑い日中でした。
他の方の土地でもあるし、行動より奥まった場所にあるので、
ほとんど足を踏み入れることのなかった駐車場。
利用者しか入って来ない土地だから、こういうところにいるんじゃないの~?
「失礼しまーす」と、駐車場の一番奥まで行ってみました。

 

いたよ~。ご一家総出で。

 

車の陰に、横たわって昼寝する茶トラ。
その茶トラの腹を枕に、ぐーすか寝ている大き目の子猫3匹。
私の存在に気付くと、 4匹シャキ―ンと体を起こし、
警戒しつつこちらをじーっと見ています。
子猫はキジトラ、クロ、サビ・・・のようでした。

 

 

次の捕獲&手術はこのご一家になるのかな。

 

 

◆7月28日◆

ラテ彦: 推定1才 体重4.8㎏
ノミダニ除去・去勢手術 計6500円
凪ちゃん: 推定3才 体重3.5㎏
ノミダニ除去・インターキャット・3種混合ワクチン・全身麻酔代 計8000円
医療費合計 14500円

凪ちゃん預かり代:1000円×5日間=5000円
(松戸の江川さんにお支払い)