前回のお話。
2021年2月9日のブログ
ねこ藩城下の猫たち:⑧トントンを知る(1)。
私は、トントンが鳴く理由をはっきりと知る為に、
トントンの行動パターンを記録することにしました。
午前中:
起きる、歩き回る、鳴く、食べる、休む、歩き回る、鳴く、寝る。
午後:
起きる、歩き回る、鳴く、食べる、歩き回る、鳴く、寝る。
夜:
起きる、歩き回る、鳴く、食べる、歩き回る、休む、歩き回る、鳴く、寝る。
夜中:
起きる、歩き回る、鳴く、食べる、歩き回る、鳴く、寝る。
毎日、同じような行動の繰り返し。
この中から、「ある行動をする→鳴き出す」仕組みを
見付けていかなくてはなりません。
トントンだって、ただ鳴いているわけではないのです。
何かが不安で、何かが気に入らなくて、
何かをして欲しいと思って鳴いているのですから。
まず、猫が鳴く理由について復習。
①発情期
発情したメスの出すフェロモンに反応し、誘発される形でオスも発情します。
我が家の飼い猫2匹ははるか昔に避妊手術を済ませていますし、
この界隈に住む猫達は全て地域猫であり、未不妊のメス猫は1匹もいません。
トントンも2年以上前に去勢手術をしていますし、
トントンの場合、発情期の鳴き方ではありませんから、この説は×。
②疾患
何らかの病気を抱えている猫の中には、鳴いて訴える猫もいます。
CTやMRIのような精密検査をしたわけではありませんが、
これまでの通院3回で、健康状態は良好とのこと。
動き方も、食欲も、尿の量もいたって普通。
獣医さんも気付かない病気をトントンが患っていて、
その為鳴いているとは、まず考えにくいです。
③要求
猫が何かを要求して鳴く理由は様々です。
お腹がすいた、ご飯が足りない、
ご飯が美味しくない、食器の形状が嫌い、
トイレが汚れている、トイレの場所や形が気に入らない、
外に出たい、退屈なので遊びたい、ハンティングをしたい、
他の猫の存在が嫌だ、撫でてもらいたい、構ってもらいたい。
トントンはこれでしょう。
で、何を要求しているのか。
外にいる猫は室内暮らしの猫と比べ運動量が全く違います。
そのため、庭の地域猫達には、結構な量のご飯を与えていました。
日中は嗜好性の高いドライ2-3種類を混ぜたもの、
夕方はウエットが主食で、ドライを少々トッピング。
毛玉ケアや下部尿路に配慮したドライを夜食に。
庭で他の猫達と一緒にトントンが食べていたものです。↓↓↓
◎魚2種(まぐろ、かつお、サーモン、イワシ、あじ)
◎肉3種(チキン、ターキー、ビーフ)
◎トッピングとして、ちゅーるかジュレ
◎ドライ(シーバ、懐石、三ツ星クリームなど)
室内に入ってからもこの食事を続けていては、
どんどん体重が増えていくばかりですから、
室内に保護した日から、トントンの食事内容を見直して、
少しづつ変えていきました。
「少しづつ」と言いましたが、フードの完全切り替えまで、
ほぼ1週間くらいっだったでしょうか。
もしかしたら、トントンにとっては、その「少しづつ」が
「突然」だったのかもしれません。
食事内容を徐々に変えていったつもりでしたが、
もう少し時間をかけてもよかったかなと、反省。
トントンの食事は、飼い猫2匹とほぼ同じ食事内容になりました。
◎体重管理を重視したドライ。
◎量を測って盛りつけた魚系のパウチとジュレ。
量はと言えば、外の時代に比べて3分の2くらい。
保護してからしばらくの間、
トントンはガツガツと自分のフードに食いつき、
あっという間に自分の分を食べ終わると、
くりこやこまつの分まで食べようとしていました。
そうすると、彼女たちは嫌がりますから、
トントンにはケージに入って食事をしてもらうことにしました。
くりことこまつが食べ終わるまでは、
トントンにケージ内に留まってもらいます。
その際、当然のことながら、「早く出してよ~」と鳴きますが、
すぐに諦めて鳴き止み、おとなしくケージ内のベッドに座ります。
そして、ケージの扉が開くのを待っています。
とりあえず腹を満たし、ケージから出ると、
トントンは家の中を、お決まりのコースで歩きます。
自分のベッドに入って寝てしまえば、静かになりますが、
そうでない時は1時間もすると鳴き出します。
これは、食欲が微妙に満たされていない状態ではないかと気付きました。
出された食事を完食して満足しても、すぐに空腹を感じる。
そして、「お腹が空いた~」と鳴く。
そこで、トントンには、飼い猫2匹とは少々違う食事を与えました。
トントンは肥満気味という体形でもないし、
飼い猫2匹よりずっとよく動いていますから、量も多めに。
小腹が空いて鳴いているのだろうと思われる時には、
ほんの少し、RCの「満腹感サポート」を、
それを食べたがらない時は、飼い猫達に内緒(笑)で、
モンプチ小袋などのおやつを少量与えています。
トントンの要求鳴きは「食事量の不足」だとわかりました。
しかし、これは彼が鳴く理由のひとつに過ぎません。
他にも解決しなくてはならない「鳴き」があります。
うろうろと歩き回りながら鳴く。
その原因がわかれば、将来、別件で役に立つかもしれない。
観察と考察の日々は続きます。
To be continued・・・