今日一日、10月半ばにして冬のような寒さです。
我が家の飼い猫2匹も、それぞれがぬくぬくと出来る場所でじっとしています。
この姿を見ているとほっこりする一方で、外にいる猫を思うと切なくて辛くなります。

もともと、この2匹は外で妊娠出産を繰り返していたメスの野良猫でした。
威嚇する、手を出す、引っ掻く、噛もうとする、逃げる・・・
人慣れせず、暗殺者のようにギラギラとした顔の2匹でしたが、、
避妊手術後(くりこは堕胎でした)、自宅の庭で世話をすることにしました。
表の駐車場と、裏の勝手口横にそれぞれ外猫ハウスに2匹は定住していました。

 

 

 

 

 

2015年春頃のこまつ。

 

 

 

 

 

現在、我が家の駐車場側にのみ、ひとつハウスを置いています。

 

 

 

 

地面から50センチくらいの高さにあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

画像加工してみました。見えますか?
入っているのはこの近所のもと飼い猫カプ君。
2014年秋頃から、飼い主のネグレクトにより、
カプ君は外に出されたままです。

 

 

 

 

ハウスがあれば、寒さから身を守ることができます。
少なくとも、冷たい風雨に曝されずに済みます。

 

 

 

 

 

近所のお宅の外猫として飼われていたチョロちゃん。
お世話をしていた女性にしか懐いていませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

広い庭にはチョロちゃんのハウスも、トイレもあり、
ご飯も1日2回腹いっぱい食べることが出来ました。

 

 

 

 

女性が高齢者施設に入ることになりましたが、施設に猫を連れていくことが出来ません。
「この子はもともと野良だし、他の人からご飯をもらうでしょうよ。」
そうして、チョロちゃんは空き家に置き去りになりました。
その後、女性の知人が、毎日給餌に通いましたが、数ヶ月後、
売りにだしていたその土地には建売住宅が建ちました。
チョロちゃんは隣接する空き家の裏庭に移動し、
女性の知人が置いたボロボロハウスの中で寝ていました。
程なくしてその空き家も取り壊されコインパーキングになってしまい、
完全に居場所を失ってしまったチョロちゃんは姿を消しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

使われなくなった倉庫があります。
小さな倉庫とわずかな敷地には南京錠のついた門があり、他人が入ることはできません。
その倉庫敷地内で、2014年秋、そうこちゃんが3匹の子猫を出産し、育てていました。
子猫は生後2カ月過ぎで保護、そうこちゃんはTNR。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから3年、そうこちゃんは今でもひとり、あの倉庫敷地で暮らしています。
近所に住む高齢女性が毎日、門の間から差し入れるご飯で命をつないでいます。

土地所有者の男性も倉庫から徒歩10分ほどの場所に住んでいます。
建築資材関係の仕事を廃業した高齢者で、この倉庫はもう使わない、と放置しています。
だったら、せめてこの倉庫敷地に、そうこちゃん用のハウスを置いてあげたいのですが・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

去勢したマルオ。あちこちでご飯をもらっているのか、かなりむっちりとした大柄な男です。
よく見かけはしますが、いったいどこで寝泊まりしているのだろう。
いまだにわかりません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不妊手術の為捕獲したところ、既に手術済みだった凪(なぎ)ちゃん。
近所の空き家に他の猫達と一緒にいるところを時々見ますが、本拠地が不明。
健康そうで、人に慣れる素質十分だと思うので、
何とか我が家の庭に通ってきてくれることを願っているのですが、
どうやら他でご飯をもらっているようです。
彼女には安心して眠れる場所があるだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春頃、我が家の庭でかよちゃんとよく無邪気に遊んでいたけんちゃん。
生後1年未満の若いオスだと思います。
人慣れしているというほどではありませんが、触っても怒りはしませんでした。
かよちゃんが室内に入る少し前から、来なくなってしまいました。
春田さんにご飯をもらっているメス猫から生まれた子です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年の5月に、家族とはぐれ大声で鳴いていたはやて。
翌朝、我が家の駐車場で保護しました。
ひとりぼっちになって流れてきた子だと思っていましたが、
2ヶ月後、草木が伸び放題の、ジャングルハウスと私が呼ぶ、
道路からかなり置くに入った古いボロボロの家の敷地に、
母猫ときょうだいらしき猫達がいることを近所の方から聞きました。
はやての家族達が寒さを凌げる場所が、あの家のどこかにあるだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近所の排水溝の中をねぐらとしている一家もいます。
何年も前から置き餌をしている春田さんのアパート前には、
いつもこういう人慣れしていない子達がいます。
過去に何度も近隣住民達や自治会や保健所から注意を受けたそうです。
その為、近所の住人達と顔を合わせたくないのだと思いますが、
餌を外に置くとすぐに家の中に入ってしまいますので、
春田さん自身は何匹の、何歳くらいの、どういう柄の子達に
餌をあげているのか、全く把握していません。
手術をして増えないようにしたいので、捕獲器を…と
2度、春田さんに持ちかけたことがありますが、
「私はそういうのはちょっとねえ・・・」と、協力はしてもらえませんでした。
仕方なく、パトロールでこちらまで足を伸ばしてくる子達を
我が家の敷地内で捕獲し不妊手術をするようにしています。
とりあえず、ご飯は春田さんからもらっているようだから、、
これからの時期は、お互い離れずに身を寄せ合って過ごして欲しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つい先日見つけた野良猫一家。
生後1年未満と思われる子1匹、生後5-6カ月の子2匹、
生後2カ月くらいの小さな子1匹、大人猫2匹の一家です。
近所の方が姿を見ればご飯をあげているとのことですが、
あちこち移動しているようで、ベースとなっている居場所がよくわかりません。
一番小さな子まで、見事に皆、警戒心バリバリの子達です。
大家族ですから、寒い日は全員で団子になり温め合うこともできるでしょうが、
それでも外の寒さは子猫には厳しいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年夏に初めて会った時、まだ生後3カ月くらいの子猫だったグレ太。
母猫の菜花ちゃんは人慣れしたおとなしい子でしたので、
約8カ月見守った後、2015年春に室内に保護しました。
警戒心の強いグレ太や他の子達はそのまま。
内緒で給餌をしている方が数名いるらしいそのこの公園の周辺には
グレ太をはじめ、何匹もの猫達が潜んでいます。
公園の片隅、隣接マンションの庭、小学校のプールの裏…。
猫達が潜んでいる場所にハウスが置けたらいいのに…と何度も考えました。
しかし、公園に猫がいること自体、嫌がる住人達が多いので、
現実的でないことはよくわかっていますし、私にはその勇気はありませんでした。

心ある方がご自宅の庭にハウスを置いて下さればいいな…そう思っていますが、
置いて下さったとしても、提供されたハウスに入ることの出来る猫は多くありません。
猫同士のテリトリーや、個体の警戒心の問題もありますが、
それよりもまず、猫の数を考えれば、ひとつやふたつのハウスではどうにもならない。

 

 

 

自宅から半径100メートルほどのエリアを想像してみて下さい。
そのエリアには外で生きる猫がどのくらいいるでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↑↑
ざっとですが、こんな図を作ってみました。
青枠の内側が猫のテリトリーです。
テリトリーというのは自分の場所だという認識が猫にありますから、
このテリトリー内でマーキングを行います。
内側の赤枠、これはテリトリー内で、特に猫が好んでいる場所、
猫のテリトリーの中心地になります。
猫は青枠の内側でしか生活をしないのか?というと、そうではありません。
猫、特にオス猫はかなり広範囲を歩きます。
パトロールのついでにちょこっと足を伸ばしてみたり、
食べ物を探したり、メス猫のにおいをかぎつけたりして、
テリトリーから出て歩くのは毎日のことです。

(注:人間の決めた法的土地境界線と、この図には何の関係もありません。)

 

このことから考えると、ひとつの地域には、そこをテリトリーとして暮らしている猫達だけではなく、
隣接地域、あるいはもう少し離れた場所からはるばるやって来る猫もいることになりますよね。

 

 

話は戻りますが、自宅から半径100メートル以内のエリア。
そのエリアに何匹くらいの猫が日々存在していることになるのか。
そのエリアにハウスを設置しているお宅があるのか。
そう考えると、ハウスの数はゼロに等しいでしょう。

全ての猫にハウスがあれば…と思っても、なかなかそうはいかない。
人間側の事情もあるからです。

「餌をやるな」
「ハウスを置くな」
「毒をまけ」
「冷水をかけろ」

勝手に野良猫として生まれたんだから、人間は手を貸すな、
勝手に死ぬのを待っていればいい。

そういうことですよね。

 

 

=========================================

 

 

以前にアップしたブログには、いくつかコメントをいただいていました。
ありがとうございました。

2017年2月18日のブログ
「外猫ハウス」

 

いただいたコメントのひとつに、こういう意見がありました。

「猫は外にいると事故の危険もありますし、
糞尿や庭やペットを害することもあり被害者の方から害獣とみなされるのも止む得ません
なぜ猫が危険にさらされる方法を推奨されるのでしょうか?
あなたの行為は結局は猫を殺してるのと同じです
心優しいと自分で思ってる分非常にたちが悪いです
心優しい人はちゃんと自宅で飼います。私もそうしてます。」

 

ひとつクリアにしておきたいことがあります。
私は飼い猫を外に出すべきだと思いません。
完全室内飼い派です。
私が外猫ハウスのターゲットに考えているのは、
もともと外にいる猫です。

「心優しい人はちゃんと自宅で飼います。」

猫アレルギーというものが消えてなくなる。
猫嫌いな人間全員が猫好き人間に変身する。
ペット不可の物件が全てペット可物件となる。
全ての世帯がペットを飼う余裕のある収入を得られるようになる。
先住猫との相性なんていう問題がゼロになる。
動物の命に対して無責任な人間がいなくなり、
心優しい人間だけが生きる世の中になる。

そうなった時、全ての人間が外にいる猫を室内に入れることができるのではないですか。

私は「心優しい人間」には該当しないと思っています。
もしそうだったら、全ての野良猫を家に入れているでしょうから。

世間体や、家人の気持ち、自分の生活が大事です。
だからなりふり構わずガンガンと突き進むような活動は出来ません。
ご自宅にやって来る猫に不妊手術をして、その後も管理してあげたい、
というお気持ちのある方には、外猫ハウスを提供するお手伝いをします。

本音は、外にいる猫全てにハウスを提供することが出来たらな…と思っています。
建前は、外にいる猫全てを助けられるわけじゃないし、その責任も負えない・・・です。

非常に都合のいい人間だということは自分でもよくわかっています。
未熟な若輩ものでごめんなさい。