前回のお話。
2020年7月17日のブログ
「依頼者が消えました。:③11匹いる!」

依頼者が消えました。:③11匹いる!

 

 

 

 

橋本さん宅と細谷さん宅。
11匹の猫たちのTNRと保護。

計画的に事を進めていかなくてはなりません。

 

 

 

 

橋本さん宅方面
①ルルちゃん♀
②③④⑤ルルちゃんの子猫たち4匹(幼猫)

細谷さん宅バルコニー
⑥サビ子猫(♀2ヶ月くらい)
⑦白キジ子猫(♀4ヵ月くらい)
⑧⑨⑩ルルちゃんの子猫たち3匹(全て♂・6ヵ月くらい?)
⑪ルルちゃんのきょうだいで⑥のサビ母猫♀

 

 

路地のルルちゃん一家の全容を把握し、
頭の中を整理しようとしていると、
⑪のサビの母猫は避妊手術済であることを、
細谷さんが教えて下さいました。

 

こんなにメスばかりで大変と思った細谷さんが、
知人の紹介でボランティアの三木さんに辿り付き、
2ヶ月前に、⑪のサビ母猫の手術をお願いしたそうです。

 

なぜ、その時に、他のメスの避妊手術も
終わらせてしまわなかったのかはわかりません。
私もそこは、詳しく聞くことは控えました。

やはり、ボランティアではない一個人にとっては
何匹もの手術費用はかなりの負担になりますから、
そのうちに1匹づつ・・・と考えていたのかもしれません。

迷いがあるのは当然のことだと思うし、十分に理解できます。
1匹、避妊手術をしていただいただけでも有難いことですから。

 

もしかしたら、1匹のTNRが終わった時点で、
三木さんが来なくなってしまったのかも。
三木さんの場合、過去にそういうことがありました。

 

 

さて、これで1匹減ったことになりますから、
どうにかしなくてはならないのは、あと10匹。
他のボランティアさんにも協力していただきながら、
何とか頑張らなくては。

 

 

 

 

ルルちゃんの子供たちは、もう活発に動き出していますから、
まずこの子猫達の保護からスタートするべきでしょう。

怒涛の2週間が始まります。

 

 

 

 

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◆9月28日(土)◆

ハウスを設置してから2日目。
ボランティアのKさんとNさんが、朝から現地に行って下さり、
逃げ回る子猫達をちゅーるで釣りながら、手で全頭確保。
ルルちゃんは捕獲器を使っての捕獲でした。
避妊手術を含む医療行為をお願いするために、
いつもの病院まで、Kさんがルルちゃんを届けて下さいました。

 


もうフードが食べられます。

 

 

夜は、私が、手術の終わったルルちゃんを
病院に迎えに行き、Kさんに連れて行きました。
Kさん宅事務所にあるケージで、ルルちゃんはひと晩休み、
翌日、別ケージの子猫に合流し、さらに療養することになります。

麻酔から覚醒しているはずのルルちゃんでしたが、
具合が悪そうにしていて心配です。

 

4匹の子猫達は体重が350g~500g。
平均体重から推測して、
9月5日頃に生まれたことになりますので、
月齢は3週を過ぎています。

クラシックタビー(アメショ柄)の茶トラの♂が「ちゃおくん」。
茶トラ♀が「ちゃまちゃん」。
サビ♀が「はみちゃん」。
額に点のあるサビ♀が「てんちゃん」。

 

 

 

子猫2匹は時期をみて上村さん宅に、
療養後の母猫ルルちゃんと子猫2匹はIKさん宅に移動し、
それぞれ預かりをお願いする。

この時点での段取りはそのように決まっていました。

 

 

◆9月29日(日)◆

預かりのKさんと一緒に、細谷さん宅バルコニーに
猫たちの様子を見に行きました。

Kさんは2匹の預かりを快諾して下さっていましたので、
小さめの⑥サビ子猫(♀2ヶ月くらい)と
大きめの⑦白キジ子猫(♀4ヵ月くらい)を
お願いすることにして、この日はいったん帰宅。

 

 

◆9月30日(月)◆

細谷さんが、チビちゃんと呼んでいた白キジ子猫♀を
早朝、キャリーに入れて下さいましたので、そのまま病院に。
月齢は既に5ヵ月近くになっていましたので、
避妊手術を済ませてしまうことにしました。

夜、手術の終わった白キジ子猫を預かりのKさん宅に移動。
名前は「けいちゃん」になりました。

 


キャリーの中でおとなしくしていました。

 


ケージに入っても落ち着いています。

 

 

 

◆10月1日(火)~2日(水)◆

日中は仕事で動けず。
夜は、ルルちゃんと子猫達の様子をチェックするためと、
保護猫用フードの差し入れにボランティア・Kさん宅へ。
子猫達は元気でしたが、ルルちゃんはまだしんどそうです。
夜中は、予約を開始した2020年度カレンダーの数量確認と、
カレンダー販売チラシの発送作業。

 


しんどそうなルルちゃん。

 

 

 

◆10月3日(木)◆

細谷さんからキャリーに入ったサビ子猫を預かり、
病院に連れて行きました。
体重は1000gで、月齢は2ヵ月過ぎたばかり。
避妊手術にはまだ早過ぎます。
目ヤニと鼻水が出ていますので、
猫風邪に効くインターキャット(抗生剤)と
その他の医療行為のみをお願いしました。

我が家に8時間程滞在し、夜、Kさん宅に移動して、
「けいちゃん」と合流しました。
名前は「ひめちゃん」。

 


痩せてはいますが元気です。


我が家での滞在中、ほとんど寝て過ごしていました。

 

リカオンのような色合いなので、
Kさんが「ひめちゃん」と名付けるまで、
私は、リカオンと呼んでいました。

 


リカオン
(アフリカ大陸に生息するイヌ科の野生動物)

 

 

残るは、ルルちゃんが春頃産んだ茶系男子3匹ですが、
細谷さん宅バルコニーでのんびり暮らしていること、
細谷さんや路地の他の住人の方々からも、
おやつやご飯をもらって可愛がられていることから、
とりあえずはこのままにしておくことになりました。

時期を見て3匹の去勢手術を済ませ、
継続して地域猫としてお世話をしてもらう可能性大です。

 

 

これでひと段落。
あとは、子猫達の里親探しと、ルルちゃんの今後です。

 

 

 

捕獲・避妊手術から5日経過していましたが、
ルルちゃんは、だるそうに横になったままです。
おしっこの量も多く、トイレを使う時もあれば、使わない時もある。
ボランティアのKさんは、ケージの床に敷き詰めたペットシーツを
1日に何度も取り換えてお世話をして下さっていましたが、
ルルちゃん一家を保護した際に差し入れたハウスとベッドは、
ルルちゃんのおしっこで汚れてしまっていました。

ルルちゃんの上に乗っかったり、
きょうだい同士取っ組み合ったり。
ケージ内で元気に動いている子猫達とは対照的に、
痩せて、ぐったりしているルルちゃん。


体長は結構あるのに、体重は2.6㎏しかありません。

 

彼女の健康に問題があることは明らかでした。

子猫はもう離乳が済み、普通の子猫フードを食べているので、
母猫ルルちゃんと一緒にいる必要はありません。

明日、病院で診ていただき、その後、
ルルちゃんと子猫はケージを分け、
ルルちゃんにはひとりでゆっくりと
休んでもらいましょう、
ということになりました。

 

 

 

◆10月4日(金)◆

ルルちゃんと子猫達を病院へ連れて行きました。
IKさんは週末でないと、子猫を迎え入れられませんから、
とりあえず駆虫を済ませた子猫達4匹を、
一時的に上村さん宅に移動しました。

 


上村さん宅のケージに入りました。

 

 

気がかりなルルちゃん。
血液成分検査の結果、状態がかなり悪いことがわかりました。
栄養不足だった上に出産が重なり、更に避妊手術。
貧血もかなり酷く、血液成分検査の結果は、
腎臓に問題があることを示しています。

「これが腎不全か、それとも一時的な状態の悪さかは、
今の時点でははっきりと判断できない。
しばらく薬を飲んでもらい、様子を見てみよう。」
と先生はおっしゃいました。

この日から、腎不全治療薬セミントラの投与と、
10日連続で、ボランティアのKさん宅で、
Kさんと私の協働作業による補液が始まりました。

 


最初は洗濯ネットに入れての補液でした。


補液後、ケージに戻ってほっとした様子。

 

 

その夜、子猫達の便がほとんど水下痢の状態と、
心配した上村さんから連絡。

 

 

 

◆10月5日(土)◆

この日は、上村さんが子猫4匹を連れて再び病院に
行って下さいました。
水下痢の原因がわかりました。
便からコクシジウムの卵が見つかったのです。

コクシジウム治療は結構やっかいです。
駆虫薬・プロコックスはコクシジウム駆虫に
非常に有効な薬ですが、投薬だけではなく、
同時に、ケージやトイレ等、子猫達が使用している物を
まめに消毒洗浄して清潔を保つ必要があります。
上村さんは2匹の預かりがマックスですが、
4匹も来てしまった上に、みなさん、コクシジウム持ち。

それでも、IKさん宅に2匹移動するまでは、
頑張りますとおっしゃって下さいました。

 


ちゃお(左)とてん(右)。

 


はみ(左)とちゃま(右)。

 

 

 

◆10月6日(日)◆

子猫達の便からコクシジウムが見つかったこともあり、
念の為、ルルちゃんも通院です。
検便結果はクリアでしたが、予防の為に、
子猫達と同じプロコックスを投薬していただきました。
また、この日から、ルルちゃんには、
腎臓療法食のみを食べてもらうことになりました。

 


人恋しいのかすぐにスリスリしてきます。

 

 

一方、預かりのKさんは、ひめちゃんの猫風邪治療の為、
この日から3日連続で、インターキャット接種に通って下さいました。

 


けいちゃん(左)もひめちゃん(右)も既に家猫の顔。

 

 

 

それぞれの猫達が問題を抱え、
治療だ薬だと通院が続き忙しい数日でしたが、

ここに来て大打撃!

 

ルルちゃんと子猫2匹を預かって下さることになっていたIKさん。
お身内の方が怪我で入院され、付き添いが必要になりました。
IKさんはとても気にして下さっていましたが、
そんな大変な時に猫を預かっている場合ではありません。

「こちらは大丈夫、何とかなります。
しばらくは看病に専念して下さい。」

 

 

 

さて、私の頭の中の第2モーターが回りだしました。

仕事と家事以外の時間は、
全てルルちゃん一家のことで手いっぱいでしたが、
1ヵ月後に迫った、いちかわ市民まつりの準備と
販売を開始した2020年度用カレンダーの発送も
どうにかして1日24時間のどこかに
ねじ込まなくてはならないからです。

 

子猫達のフードの買い出しに行ったり、
ボランティア・Kさん宅にルルちゃんの補液に通う一方で、
市民まつりで売り出す犬猫用座布団のパンヤ詰め
(数名の方々がお手伝いに来て下さいました)をしたり、
徹夜でカレンダーの個別包装を行いました。

 


仕上がった犬猫用座布団。

 


カレンダー包装と発送準備。

 

 

 

上村さんは、お掃除スチーマーまで購入して、
子猫達のお世話をして下さっていましたが、
やはりコクシジウム持ちの子猫4匹は多過ぎました。

1匹がウンコをして自分でそのウンコを踏んでしまう、
汚れた手足を洗ってやっている間に、
他の子がそのトイレに入ってしまい、手足が汚れる。
トイレを洗ってきれいにすると、今度は別の子が入って、
トイレがまた汚れ・・・の繰り返しで、
上村さんは少々疲弊していました。

これはもう2匹・2匹にを分けるしかないでしょう。

上村さんは、私のスケジュールが詰まっていることを考慮し、
まだ下痢の状態が続いているちゃおとてんを引き受けて下さいました。
そして、便が安定しつつあり、お世話が楽になってきたちゃまとはみが、
我が家に移動してきました。

 


4匹一緒の最後の写真。

 


ちゃお(左)とてん(右)は上村さん宅に残りました。

 


はみ(左)とちゃま(右)は我が家に。

 


子猫達の様子が常に見えるように、
ダイニングとリビングの間にケージを置きました。

 

 

 

子猫たちが我が家に移動してきた翌日、
超大型台風が到来しました。
庭で暮らす4匹の地域猫達が心配です。

 


庭で暮らす4匹の地域猫:
白三毛のくらら、茶トラソックスのニャース、
白黒のトントン、白灰のポッちゃん。

 

 

駐車場に設置してあるハウス4つのうち3つと、
あらたに即席で用意した防水対策済キャリーを
玄関脇に持ってきて紐で固定し、猫達を避難させました。

 

 

 

そして、雨風が激しくなる前に、
私はボランティアのKさん宅に向かい、
ルルちゃんの補液を済ませてきました。

 


膝に乗せるとゴロゴロと甘える・るるちゃん。

 

 

 

これでひと安心と、ひと息つこうとした時、
なんと、4人の身内が突然、我が家に避難して来ました。

2階にある来客用の部屋は、もう長いこと、
ねこ藩の備品、商品、その他猫用品の倉庫と化していて、
段ボールやコンテナボックスが積み上げられています。
加えて、仕上がったばかりの犬猫用座布団とカレンダーの山。
その他文房具や包装用品等も散らばっている状態。

しかし、その部屋を空けなくては大人4人の寝る場所がありません。

食事の準備を済ませ、部屋を片付け、
荷物を他の部屋に移動して、掃除機をかける。

外の猫達の無事を確認し、子猫2匹の世話とトイレ掃除。
食事の片付け、人間用の布団の用意、そしてまた猫の世話。

 


台風がひどくなる前に外の猫達に食べさせます。

 

台風が去り、翌日、来客が帰って行った後、
この2週間程、睡眠時間2-3時間で、
ギリギリの生活をしていた私は、
心身ともに疲れ果ててしまい、
全てを投げ出したい気持ちになりました。

 

 

To be continued・・・