命あるもの、必ずその生が終わる時がやって来ます。
それは人間も猫も同じ。

 

家族として一緒に暮らしてきた猫。
寿命を全うし、自然に、静かに、眠るように、
最期を迎えて欲しいと思うでしょう。

しかし、病に侵され若くして逝ってしまう猫もいますし、
また、心の準備も何もないままの、突然のお別れもあります。

 

 

 

2020年が明けたのはついこの間…と思っていたら、
もう半分も過ぎてしまいました。
その6ヵ月の間に、私は4匹の猫の死を知ることとなりました。

 

 

 

 

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(1)茶々丸くん (旧あっくん)

 

2月下旬、2016年春に譲渡した猫の里親さま・谷さんから
飼い猫・茶々丸くんの健康状態についてLINEをいただきました。

 

「最近急に茶々丸の食欲が落ち、体重が減少してきたので、
獣医さんに連れていったところ、肝臓の数値が悪いことが
わかりました。4才前後でこの数値になることは稀らしく、
遺伝性のものかもしれません。」

 


谷さんご一家の一人っ子。

 

 

更に詳しい検査を受けたり、
セカンドオピニオンを得ることも必要だと思い、
知人のボランティアさんから情報を集め、
設備の整った、都内の病院を紹介しました。

 

その数時間の間に、もうこれは最期の症状ではないのか?
と思われる程、茶々丸くんの容態は一気に悪化し、
立てないどころか、痙攣が始まったりしましたが、
谷さんは、茶々丸くんを連れて、何とか病院に辿り着きました。

 

 

応急処置により、だいぶ落ち着いた茶々丸くん。
「あと少し安定したら、詳しい検査をしてみましょう。」
と、獣医さん。茶々丸くんはそのまま入院となりました。

 


ユニークで可愛い尻尾です。

 

 

お互い、仕事や用事でなかなかタイミングが合わず、
2日後に、やっと谷さんと電話で話が出来ました。

 

入院した翌日、静かに横たわり眠ったような状態で、
茶々丸くんはあの世に旅立っていったそうです。

検査も治療も間に合いませんでした。

 

急性膵炎、肝リピドーシス、伝染性腹膜炎・・・。
死因として考えられる病はいくつかあると思いますが、
詳しい検査をする前に茶々丸くんが亡くなってしまった為、
はっきりとした死因はわかっていません。

具合が悪そうだと気づいてから、あっという間でした。

 

 

猫は我慢強い生き物で、具合が悪くても、
それをなかなか見せようとはしない、と聞きます。
本当に具合が悪くなった時に、人間はやっと気付きますが、
その時点で、状態はかなり悪化していることが多いのです。

2015年秋9月に生まれた茶々丸くん。
まだ4才半の若い猫でした。

 

 

 

 

庭にいる母猫の避妊手術と子猫2匹の保護の件で、
相談にのっていただきたいと、問い合わせが来たのは、
ねこ藩を立ち上げてからまだ半年も経っていない頃のこと。
そのお手伝いが縁で相談者の麻生さんと知り合いました。

 

その際に保護した子猫きょうだい2匹が、
あっくん(茶々丸くん)とさやちゃんです。

 

【過去のブログ】

2016年3月18日 お手伝い~下総中山の猫一家①
https://nekohan.jp/archives/1657
2016年3月19日 お手伝い~下総中山の猫一家②
https://nekohan.jp/archives/1814
2016年3月21日 お手伝い~下総中山の猫一家③
https://nekohan.jp/archives/1905

 

 


あっくんとさやちゃん。良く似たきょうだいでした。

 


きょうだい揃って保護猫生活のスタート…のはずでしたが、
相談者さんは、突如、さやちゃんだけを庭にリリースしてしまいました。

 

 


あっくんはごく普通のキジトラでしたが、
里親募集にはたくさんの応募があり、ビックリしました。

 

 

茶々丸くんを里親の谷さん宅に一緒にお届けしてからも、
保護主の麻生さんとは1年ちょっとお付き合いがありました。
麻生さんはイベント、運搬、販売品の寄贈等、
お手伝いを快く引き受けて下さっていましたが、
別の猫の譲渡の際に、麻生さんと里親さんとの間で、
ちょっとしたトラブルがあり、それ以来、交流は途絶えました。

今回の茶々丸くんの死と経緯について、
麻生さんにはメールでお知らせしましたが、
返信はありませんでした。

 

 

 

 

茶々丸くんが亡くなってから間もなく、
谷さんのお身内の方が猫を保護し、
その猫を谷さんご一家が預かりました。
そこそこ人慣れはしているものの、
強めに噛んでしまう癖のあるその猫は、
キジトラのオスで、茶々丸くんによく似ています。

 


まるくん。

 

 

 

多頭飼いしていたとしても、1匹の猫の死は辛いもの。
他の猫達が元気でいてくれるから、少しは救われるのかもしれません。

しかし、1匹で飼っていた猫が亡くなってしまった時、
その寂しさ、辛さを紛らわせてくれる他の猫はいないのです。
谷さんご一家の悲しみはとても大きなものだったと想像します。

 

そんな時に、谷さんのもとにやってキジトラのまるくん。
まるくんは、谷さんご一家の飼い猫となりました。

まるくん、どうか健康で長生きしてね、
お父さん、お母さんを幸せにしてあげてね。

 

 

To be continued ・・・