前回のご報告から、だいぶ時間が空いてしまいました。

 

前回の「東奔西走シリーズ」の話はこちら
2018年7月 24日のブログ「東奔西走:⑪東の猫たち~給餌する人怒る人」

前回の「西の猫たち」の話はこちら。
2018年5月19日のブログ「東奔西走:⑦西の猫たち~巣立ち」

 

 

 

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3月末に、ホイップをTNR。
4月に入ると、ムギワラのわらびちゃんが、
M姉妹のベランダに現れるようになりました。
警戒心の強い猫です。

 

 

 

M姉妹も観察を続けていたようですが、
定期的に来るわけではありません。

M姉妹が時間を割ける週末に捕獲器を仕掛けても、
わらびちゃんがやって来てくれなければ、
黒みつ(不妊手術の記録076)やえりこ(同記録077)のような、
ベランダ付近を行ったり来たりしている
他の猫達が捕獲器に入ってしまう可能性があります。

ジャングルハウス付近のTNRはとりあえずひと段落しています。
ここにきて、新しく登場した♀猫の避妊を済ませてしまわないと、
これまでの苦労が水の泡になってしまう。

夜中、仮眠を取りながら、何度も起きて捕獲器を確認に出かけ、
せっせとTNRを続けたあの時のことを思い出しながら、
あんなに疲れる形の捕獲はしばらくご免だわ、と思っていましたので、
何とかしなくてはと気持ちは焦りましたが、
姿を見せてくれない限り、こちらも計画のたてようがない。

そのうち、わらびちゃんに代わって他の猫が登場しました。
キジトラ♂のシンバです。
M姉妹の給餌により、シンバは毎日やって来るようになりました。

 

 

「仕掛ければシンバは捕獲出来そうです。」
とのことでしたので、事前に打ち合わせをし、
6月18日朝、M姉妹にシンバを捕獲していただきました。

 

 

その朝は、我が家の庭でもトントンを捕獲していましたので、
2匹一緒に去勢手術の為に病院へ運搬。
術後は玄関内でひと晩過ごしてもらい、
翌日、M姉妹はシンバを庭にリリースしました。

 

 

 

リリース以降、シンバは、黒みつ達に加わって、
M姉妹のベランダ常連猫になっています。

 

 

 

2019年2月頃。
M姉妹宅から直線距離で50メートル程の
Y田さんというお宅の玄関に、
猫用のエサ入れが置かれているのを見つけました。
ちょっと失礼して隣の集合住宅の敷地に入り、
そのお宅の庭を拝見すると、猫ハウスを発見。
敷き物を詰めた断ボールです。
どの猫にご飯をあげているのかわかりませんが、
私やM姉妹が関わった猫に違いありません。
味方を得たような気持ちになり、少し嬉しくなりました。

 

 

そして、先日、そのお宅のある路地を歩いていたら、
塀の上でくつろぐモッチーを発見。
TNR後、私は一度も姿を見ていませんでしたので、
♂猫のことですから、テリトリーの関係で、
何処かへ移動してしまったかもしれないと思っていました。

 

 

玄関前にエサ入れを置いているお宅は、
モッチ―の世話をして下さっているようです。
居場所があり、食うに困らなくなった猫は、
行動範囲がぐんと狭まると言われていますから、
我が家の方で、姿を見かけなくなったことに納得です。

 

 

 

 

M姉妹や私からすれば、ホイップも長らく行方不明でしたが、
つい先日、意外な場所でホイップを見かけました。
少し離れた場所にある、私が昨年まで新たな
野良猫製造工場と呼んでいた居酒屋です。

店の前にヨシズが立て掛けられ、その内側に猫ベッドや
エサ入れを置いているあの場所。
高齢の店主も、フィリピン人の従業員も
不妊手術をしようとしませんでしたが、
2018年夏、子猫が立て続けに生まれて、
店付近に猫人口が増えたのを知った、
近所に住む若い女性・YAさんが、
自腹を切って大人猫数匹をTNRし、
子猫達を保護して下さいました。

YAさんが客として店に来た時には、
無料サービスをするという条件だったらしいですが、
結局はビール一杯分くらいだったそうです。

 


なかなか美猫のホイップ

 

不妊済みの黒猫とキジトラに混ざって、
ホイップもちゃっかりご飯を食べていました。
ホイップのTNRの際、おとなしい子だなと思っていましたが、
居酒屋さんの給餌に通ううちに人馴れが進んだのか、
側に近寄ってしゃがむと、頭を撫でさせてくれました。

 

 

 

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常に目の届く範囲にいる、TNR済みの猫達のほとんどは、
安定した生活を送っています。

2本の通りの間とその周辺に、M姉妹、森本さん、Y田さん、
TOMOさん、浜口さん、春田アパートのおじさん、私。
地域猫として、数匹づつの世話をしています。
TOMOさん宅のご近所さんも、我が家の両隣も、
猫達を可愛がり、時にはご飯やおやつをあげて下さいます。

地域猫への理解がもっと深まればなぁとずっと思っていましたが、
考えてみれば、このそう広くはないエリア内で、
猫の世話をしている方々がこれだけいるって、
かなり恵まれた環境なのでは?と最近思うようになりました。

 

 

 

 

 

とは行っても、「2本の通りの間とその周辺」というのは
私達が地図上で絞り込んでいる活動地域であり、
外で生きる猫にとってはそんな区分けは意味がありません。

もう1本西側の通り=病院通りは隣の△丁目になり、
昨年、私はその病院通りで4匹の♀の不妊手術を行いました。
(ブログでの報告がまだ全然追いついていませんが。)
しかし、その通りと、延長線上にある地域をホームとしている
野良猫達については、状況が不明なままです。

M姉妹宅裏にあるジャングルハウス、
このお宅の更に裏側に接している集合住宅も、
人間は、病院通りからしか入っていけません。
我が家方面から病院通りに行こうとすると、
道をずっと回って歩いて行かなくてはなりませんから、
「近い」という感じはあまりありません。
しかし、猫達は塀を越え、庭を横切って歩きますから、
隣接地区からこちらには毎日やって来ているはずです。
こちら側に住む私達が気付かない・知らないだけで、
病院通りには、複数の猫達がいると推測しています。
もしかしたら、子猫も生まれているのかもしれません。

現に、つい先日、M姉妹が新しい猫を見かけました。
私自身もこの猫達を見たことがありませんが、
1匹には既に耳カットが入っています。

 

 

この地域でねこ藩以外に定期的に不妊手術を行っているのは、
私が知る限りでは、餌やりばあさん=重田のおばあさんです。
あのおばあさんのお宅と裏のアパートを含めた敷地には、
いったい何匹の猫がいるのか、どういう柄の猫がいるのか、
いまだに未不妊の猫もいるのか、正確にはわかりませんが、
もしかしたら、そのうちの1匹なのかもしれません。

 

 

猫を管理するという意味では、我が家を真ん中に考えて、
TOMOさん宅のある東の通りとM姉妹のある西の通り、
この間のエリアの猫達だけでも20匹以上になりますが、
名前のある、身元がわかっている猫しかいません。

そうして地域猫達が管理されているこのエリアに、
新しい猫達が頻繁にやって来るようになるということは、
隣接地域では、不妊手術や、給餌を含めた管理が、
きちんと行われていないということになります。
すごく身勝手な言い方をさせていただくと、
隣接の△丁目が放置し続けている問題が、
こちらの◇丁目に及んできていることになります。
未不妊の猫に、ここが△と◇の境界だから、
入ってこないでね、なんて通じません。

徐々に、隣の△丁目にもネットワークを広げて行き、
協力して下さる住人の方々を見つけて巻き込んで、
野良猫の状況把握・TNRが進めていければ
こちら、◇丁目の住民にとっても、良い結果になるはずです。

 

To be continued・・・